朝から仕事。提出期限ギリギリの書類が見つからず泣きそうになるが、ファイルの影からこっそりと現れて安堵の深くながいため息が出る。ふうー。
今年度はいくつかの書類を行方不明にして何度も心臓が止まりかけた。あり得ない場所から出てきたり、見つからずに作り直したりもした。
何事もなかったように涼やかに書類を完成させていたら急に頭痛と寒気を感じた。熱が出る前触れかもと思い身構えたけれど急に気温が下がったことによる体の冷えが原因だと断定し、上着を着て仕事を続けた。朝の職場はとても冷えている。
そして定時になり退勤。頭痛は朝からずっと鈍く続いていたので帰宅後30分ほどYogiboの上で猫を腹に乗せて仮眠を取るとなぜか頭痛がおさまった。いつだって猫が全てを解決してくれる。
明日も元気でいられるかわからないので早めに眠ろうとベッドで転がっていると、明日のテストに向けて難しい数学に取り組んでいる高校生の息子が「ここがわからないから教えて欲しい」とテキストを持ってきた。丁寧に解説が書かれているが読んでも全くわからなくて「これ本当にわからないよね!」と悩む母を前に息子はなぜか嬉しそうだ。
どうも勉強がわからないことを事実として共有できる相手がいることが息子にとって励みになっているのではと思う。そのあと彼は電気を消して眠りに落ちる私に30分ごとに進捗を報告し続け、2時間後に「完璧に理解した!」と歓喜の報告を受けた。「うん」「ああよかった」と眠りの森の中からぼんやりした返事を聞き、満足した様子で部屋へ戻って行った。
翌日、数学のテストで2時間悩んだあの問題はまったく出なかったと息子は笑顔で教えてくれた。