紅茶のはなし~記憶の彼方のハイティー

harulune
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日本橋三越からハロッズが撤退して幾年月。高級品とは縁がないのであまり訪れはしていなかったが、時折思い出したようにハイティーを求めに行っていた。

どうにかして飲めないものかと最近探し始めたのだが、そもそも「ハロッズのハイティー」の情報がまったくつかめない。アフタヌーンティーではないんだ、ヘリテージでもないんだ、と。公式サイトにおいても姿かたちもなく、もしかして記憶違いかまたは幻をみたのか、と自信がなくなっている。緑の缶で、冷めても美味しいと思えるお茶だったのだが。

しばらく茶道楽が落ち着いていたが、また好みの茶葉を探すのも一興か。いつかいまは無きハイティーに似た味わいの紅茶に出会えるかもしれないし。

私の記憶のかなたに消えたハイティーは茶葉だが、そもそもは夕方のお茶習慣のことである。少し調べたがどうやらハイティープランなどがあるようだ。しかし夕方のお茶なのにモーニングハイティーとは……? アフタヌーンと夜の間のお茶なのにナイトハイティーとは……?

よくよく読んでみると、ハイティーはもともとスコットランドの労働階級で生まれたものらしい。夕食を兼ねて肉料理が多かったのでミートティーとも。

やや脱線するがお茶習慣で好きなのは「アーリーモーニングティー」。19世紀の中産階級の習慣だったが現在でも夫から妻へのサービスとして実施する家庭もあるとか。

内容は浅いが語ったのだからご縁ができたのでは、と、ダメ押しでハロッズを調べたが……違うジョージアンではないんだという悲しみに沈む結果になってしまった。引き寄せの法則、発動せず。残念。

【参考】