私は年に3回ほど歯医者の定期検診に行く。虫歯ができれば治療をしてもらうが、歯石を取ってもらうことが殆どだ。今日、5ヶ月振りに診てもらった。口臭や虫歯だけでなく、30代にもなると歯周病も怖い。「30代のうち3人に2人は歯周病」と聞いたことがあるし、歳を取ると身体のメンテナンスが大事であることを思い知らされる。
歯を磨いていると上下の奥歯がしみることを伝えた。歯の付け根が磨耗しているらしく、それが原因とのことだった。先に上の奥歯を治すとのことで、麻酔を使った治療を受け、そのあと下の歯を掃除してもらうことになった。歯茎をつついたり歯のぐらつきを確認したあと、「歯周病というのはですね……」とiPadの画面を見せられた。そこには歯周病の進行をわかりやすく描いたリアルな絵があった。20代半ばからデンタルケアには気を使っていたが、「まさか歯周病!?」と青褪めた。呆然として無言で画面を凝視していると「晴麻さんは大丈夫です。問題ありません」と言われて安心して力が抜け、溶けそうになった。年が明けて2週間目にして今年一番の絶望感と安心感を同時に味わった。
来週また予約を入れてもらい、帰路に着いた。歯医者帰りの歯はツルツルで気持ちがいい。治療をしてもらったところがまだ麻酔で感覚がないので、麻酔が切れたらお昼ご飯を食べたい。