つくづく、自分は視野が狭い人間だと思う。周囲が視えていないというか。物理的にも精神的にも、自分が是としたものを妄信しているきらいがある。
それ故、自分の意図しない方向から、越えられない壁が現れた暁には、私の信じる「是」はいとも容易く崩れ朽ちてしまうのだ。なんともタチの悪い理想主義者である。
自分の思い描いた理想が、脳内で組み立てた一秒の狂いもないルーチンが、粉々に砕けてしまうとパニックに陥り、普段は温厚で笑顔とサービス精神を絶やさない浅倉が、自己及び他者を内面でひたすら罵倒する怪物へと成り果てる。
こんな生き方をしていてはいけないと思ってはいるものの、現実はなかなか難しい。凝り固まった固定観念を氷解させるのは。人間関係がド下手なのも、このあたりが由来していると思われる。
広い視野を持つって、難しい。