人為的に引き起こされたクソデカ感情、とりわけネガティヴなものが苦手だ。
それが大きなものであればある程、辛さがこっちの感情と共鳴・増幅して、たとえば他者がわっと声をあげて泣いていたとしたら、こちらも同じようにひどく泣きたくなったりする。何ひとつ自分と関係がなかったとしても。
だから実写ドラマの類が苦手なのもある。あれは生身だ。肥大化したネガティヴなクソデカ感情をぶつけられると、正直疲れるのだ。
怒りなんかもそうで、怒りをぶつけられるとしんどくなる。浅倉は怒られるというシチュエーションが大の苦手で、自分が怒られると萎縮してしまう。過剰に受け取ってしまうが故に、たまらなくしんどい。
要は、その手のネガティヴな感情を扇動する人が嫌いなのだ。やれ「誹謗中傷は悪だ」だの「これ以上死者を増やしてどうする」だのと宣いながら、その達者な口で、器用な指先で、他者を泣かせ、怒らせ、終いには命を終わらせることだってできてしまう。そんな時代になってしまった。
私はそんな人間にはなりたくない。手と手を取り合い、1人でも多く笑える世界を作りたいから。まずは目の前のあなたを、救いたい。