なんでですかねえ……。
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時代と世代っていうことを最近今更みたいに考える。
「めぞん一刻」のさ、響子さんのお父さんいるじゃん。娘が管理人してる一刻館よりはるかに現代的なマンション住まいでさ、多分割と大きい会社で安定した会社員やってて、貧乏な五代が気に入らないの。まああのお父さんは金持ちの三鷹も気に入らなくて、とにかく若くして夫に死なれた娘を溺愛してるから再婚に否定的になるんだけどさ、でもあのお父さんは戦中の空気を知ってる世代なんだよなーということを最近つらつら考える。
音無響子さんは1959年生まれだが、これは私の母と同年齢で、母方の祖父は終戦時は大分の予科練にいたと聞いている。
高橋留美子先生自身同世代で1957年生まれだが、高橋先生のお父上は1945年に新潟医科大学を出ている。
あのお父さんも生活水準から少なくとも大卒であろうと思われるため、結婚は二十代半ばだと思うし、終戦時はどれだけ若くても10歳前後、ありそうなのは大学卒業前後で、下手をすれば学徒動員で戦地に行っている……かもしれない。別にそれは特別なことじゃなかった。死ななかった兵隊は帰ってきたら当然サラリーマンになったり自営業に戻ったりしたのであり、わざわざ語るようなことではなかったのだ。だってみんなそうだったんだから。それこそゲゲゲ…の水木のように。
そうやって当たり前のことほど忘れられていく。
古い作品だと主人公たちの親世代が普通に戦中派でね…っていう話では原作キャッツアイもそうだよね。
あの姉妹、原作では、第二次世界大戦中のヨーロッパで行方不明になった父親を探してるんですよね……。その印象が強すぎるので私は令和シティハンターにいるキャッツアイはそういう妖怪だと思うようにしてます。