友人が夢に出てきた。最近しょぼくれていたせいだろうか。ほんの短い時間だが目の前にいてくれた。現世の人間がいなくなった人をあまりに思うと夢に出てきたりするそうだ。心配をかけてしまっただろうか。すまない。友人と自分は好みが似ていたが細かい方向は異なるという感じでそこが面白いと思っていた。アイスは好きで、友人はチョコミントが苦手だが私は好きだし、冷やし中華のタレはレモン派かゴマダレ派かといった感じだった。その細かい好みでもめた事はなかった。あなたはこれが好き、私はこれが好き。これで収まっていたからだ。相手を、そして相手が好きなものを否定しない人だった。それは自分もなのだが。本当にいい友人だった。さびしい。いくら待ってもラインに既読は付かない。そうだよな。これが現実だ。美談でもないし美しい別れでもない。現実なんだ。夢でまた会いたいなどと考えてはいないつもりだ。落ち込む時は落ち込む。それでもできるだけ普通に過ごそうと思う。