玉子料理が少し苦手だ。玉子焼きは必ず焦がす。オムレツは生の部分がちょっと多いし、オムライスはうまく包めず不格好だ。とりたてて不器用というわけではないはずだが、どうも玉子とはまだ仲良くできないようである。今日も玉子焼きを焼いた。玉子二個に砂糖大さじ一杯、白だしをくるーっと回し入れて菜箸でくるくる。熱した四角いフライパンにサラダ油少々。玉子三分の一をジャーっと入れて半熟になるまで時々かき混ぜる。端に寄せて、卵を半分。先に入れていた玉子と合わさるようにして、また半熟になるまで焼く。そして、端に寄せて最後の玉子を注ぐ。ここはいじらずに半熟になるまで待つ。フライ返しを使ってくるくると巻く。……これでちょっと焦げてしまうのだ。味は悪くないが納得いかない。黄色くてふんわりした玉子焼きが作りたい。オムレツ上手は料理上手という歌だってあるではないか。調べても大体このような感じなのだが勉強が足りないのだろうか。それとも経験が足りないのだろうか。頻繁に作るわけではないからそう上達しないのも仕方ない。しかもうまくないのが分かっているから余計作らなくなるというのもあるかも知れない。良くない。美味しい玉子焼きが作れるようになりたい。誰かのためではない。自分が食べたいのだ。今の小さな夢は、自分でこしらえたお弁当を持って花見に行く事だ。もうちょい精進したい。