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新しいIMAXプレショーの悪口を書く

hayatosc
·
公開:2026/6/28

『マイケル』を観た。

いや~なかなか良かった。世界的ビッグ・スターであるマイケル・ジャクソンのエッセンスがちゃんと現れていたし、でもピーター・パンやネバーランドに異常な執着を見せたり、家族(特に)との確執などといった後のマイケルの暗い部分を示唆するような演出が盛り込まれたりしていて、単なるスターの成功譚で終わらせないのもよくできていたと感じた。

ただ今回書きたいのはこの映画の話じゃなくて、その前の部分。

皆さんは、IMAXシアターでしか観られない、特別なイントロをご存知だろうか?針が落ちる小さな音でチィィィィィィィン!!!!!と爆音で鳴ることでお馴染みのアレ。

このプレショーと呼ばれる映像だが、実はつい先日新しいのに差し替わったのだ。

前のプレショーもずいぶん前から同じ映像を使いまわしていたので、流石にもう限界だよな~と思ってはいた。ので、新しいプレショーもそれなりに楽しみにしていた。

が、正直な話、新しいIMAXのプレショー映像は良くないと思った。できるなら元に戻してほしい。

プレショーに求められるのは何か?

『プレミアム・ラージ・フォーマット』と呼ばれる、映画館の特殊仕様シアターの種類は増える一方である。IMAXだけに留まらず、Dolby Cinema、4DX、Screen X、ULTRA 4DX、MX4D、さらにシネコンのオリジナル規格を含めるとTCXやBESTIAなど、その数は増える一方である(そもそも、未だに日本上陸していないフォーマットもあるのでまだ増える余地がある)。

このような特殊仕様のスクリーンは映画の可能性を大きく広げた一方、通常料金にプラスして特別料金が取られることになる。せっかく料金を取られるのであれば、そのフォーマットを余すことなく体感したい。これは観客にとって当然の心理である。

しかし、ごく一部(具体的にはクリストファー・ノーランの作品や、直近だと『プロジェクト・ヘイル・メアリー』など)を除いて、フォーマットを最大限に活かせていないのが現状である。毎年やっている『名探偵コナン』のIMAXが果たしてIMAXのスクリーンの広さと音響技術をフルに使えているだろうか?残念ながらそうではない。

プレショーの映像は、まさにこの役割を担っていた。プレショーの映像は単にフォーマットの特徴を紹介するだけでなく、そのシアターが通常のシアターよりも優れていることを観客に実感してもらい、満足感を与える時間であったのである。

Dolby Cinemaは、この体験を大事にしていると感じる素晴らしいプレショーを持っている。これは劇場で観ないと分からないが、映像が明らかに繊細になったり、音の立体感を感じるシーンを用意したり、何より「これが、本物の黒。」に代表される驚きのあるHDRの表現。こういうのが求められているはずだ。

足りないのは『IMAXらしさ』

IMAXの新プレショー映像の話に戻ろう。新バージョンはただの印象の薄い花と魚の映像である。正直家電量販店のテレビとかで美麗さをアピールするやつかと思った。

何よりIMAXの性能をアピールできていないと思った。旧版は音響設備を聴いてほしくて「ほらここから!」と鳴らしていたはずであるが、新版はちっとも聞こえてこない。個人的に、映画館の良し悪しを決めるのは映像でなく実は音響であると思っているので、これはいただけない。

要は『IMAXらしさ』が足りないのだと思う。正直この映像ならIMAXじゃなくても成立するだろう。

次は、席に座った瞬間に「やっぱりIMAXで観てよかった」と思わせてくれるやつを頼みます。音で。