2023年、いろいろなことがあったけど、個人的に大きかったことの一つに、メインのSNS投稿先をX(旧Twitter)からBlueskyにしたことが挙げられる。2023年7月15日に「Hello, Bluesky!」と投稿しているので、おそらく5ヶ月半くらい経っている。
旧Twitterからの引っ越し先を検討した理由はいくつかあるが、大きかったのは「タイムラインがきちんと時系列表示されなくなったこと」「おすすめタブの存在」の2つだ。
「タイムラインがきちんと時系列表示されなくなったこと」は本当にいつからなのかわからないが、「おすすめタブに表示されたPostが、フォロー中タブに表示されないことがある」「フォロー中タブでもたまにPostが間引きされている(フォロー中の人のホームを見に行くと、見たことのないツイートがある)」の2つは、わたしが短文投稿SNSに求めている要件が完全に失われてしまった、と思った。その後検証していないので今はどうなっているかわからないが、「フォロー中タブはきちんと時系列で表示されているのか?」に疑いを持ってしまうともうだめだった。
次に大きかったのは「おすすめタブ」の存在である。これがもう本当にいやだった。Twitter歴が非常に長い者としては、「フォローしている人」というのは非常に洗練された面子なのである。おすすめされなくても十分楽しめる素地があるし、おすすめタブで紹介されるPostも別に見たくないものばかりだった。「自分の子ども」の話をしているからといって、世の中の育児アカウントを見たいわけではないし(というかむしろ避けていたからフォローしていないわけで)、育児アカウント論争なんてもっと見たくないのである。「見えないところでやってほしい、こっちも見えないように努力するから」を軽々と飛び越えて見せてくるのがおすすめタブの存在だった。個人的には本当に最悪の体験である。
Blueskyは旧Twitterの黎明期によく似ている。フォローした人だけが表示される時系列タイムラインがあり、フォローする人を自分である程度探しに行く必要がある。「おすすめがないと誰をフォローしたらいいかわからない」という声も聞くが、個人的にはそれを自分で探すのが一番楽しいので苦にならない。Blueskyで初めて交流を持った人も居るし、「旧TwitterではフォローしてなかったけどBlueskyではフォローしてみよう」と思ってフォローした人も居る。「席替えみたい」と表現していた人が居たが、しっくりくる表現だと思った。
ただ、Bluskyは決して旧Twitterのコピーなわけではない。Blueskyと旧Twitter黎明期の機能と大きな違いとして、Feedという機能があることが挙げられる。Feedは自分でルールを作って、Postを表示できる機能だ。作ったFeedは他の人に公開することもできる。旧Twitterでいう「リスト」に近いかもしれないが、もっと自由度が高い。わたしは「自分でルールを決められるおすすめタブのようなもの」と解釈している。好きなFeedは「買っちゃった!Feed」(「買っちゃった!」や「My new gear...」などが含まれているPostを収集して表示)、「Beerholic Feed」(「ビール」関連が含まれるPostを収集して表示。様々な言語のPostを収集しているので、時差が感じられるのも楽しい)である。他にもいろいろなFeedを見ている。楽しい。FeedはXの「おすすめタブ」と違って、テーマやルールがある程度わかっているので安心して見ていられる。
Threads、Missky、過去にはMastodonなども触ったが、結局Blueskyが一番居心地がよかったのでBlueskyに生息している。それぞれのSNSによさがあることは重々認識したうえで、「タイムラインが時系列できちんと表示され、激しい内輪ノリになりにくい」あたりを考えると一番はBlueskyかな、という感じだった。もちろんMissky、Mastodonあたりは入ったサーバーにもよるので一概に言えないところではあるのだけれど。
とはいえ「Blueskyに引っ越した」と言っても、「自分のメインの投稿先をBlueskyにした」という状態である。XにはまだXでしか見られないコンテンツがあり、Xに投稿している人のPostが見たいこともある。それに、何かしらのイベントがあるときの実況はどうしてもXになってしまう。そのため、Xを完全に辞めるわけではなく、たまにXを見に行っては好きな人のIDを検索してホームを見に行く、という使い方が中心になってきた。個人サイトの日記を毎日見に行く人みたいになっている。
これまで、使用しているサービスを移動するというのは、「今居るところよりも便利な要素があるから」で、なんとなく移動することが多かった。ヤプログ!からFC2ブログに移ったのは文字数制限が当時のヤプログ!だと厳しかったから。その後モバイル端末がメインになるにつれて、より携帯端末で見やすいエムペに移動した。「こんなとこ居られない、移動するぞ」と決意して移動するというよりかは、いくつかあるサービスをつまみ食いして、「こっちの方が機能が便利そうかも」で選び続ける感覚だ。
Twitterは「短文がリアルタイムで投稿できるなんて、活字中毒になんて優しいサービス!」と思っていたし、実際そうだった。Twitterのことが本当に好きだった。「自分が求める要件が変わった」のではなく、運営母体の方針によって「運営が大事にする要件が変わった」ことによって、提供されているサービス自体がどんどん変わってしまうという経験は、これが初めてだった。サービス名が変わったのも2023年だ。もう「Twitter」ではなく「X」なんだな、という気持ちと折り合いを付けての引っ越し、という側面もあったかもしれない。
とはいえ、引っ越し先のBlueskyもまだまだ人は少ない。「Blueskyいいよ!」と人を誘っても「人が居ないから結局Xがよくて」と言われることも多い。そういう意味でわたしはSNSに対して「この人が居てほしい」などの気持ちがあまりなく、自分自身誰にも聞いて貰えなくても虚空に短文を投稿し続けられる変人であることを認識するのである。
そんなBlueskyに引っ越してますよ、という散文でした。
招待コードが余ってるので、もし「Bluesky、ちょっと興味ある」という人が居たら何らかの手段で声をかけてください。旧Twitter上またはオフラインで何らかの付き合いがあった方であればお渡しします。