浮上する短歌_10 弱いエイリアンと強いエイリアン sexの後俺は食われる/~1000

会田発春
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公開:2026/4/1

弱いエイリアンと強いエイリアン sexの後俺は食われる

/~1000『東北大短歌第七号』(2024)

映画の世界だろうか。弱いエイリアンと強いエイリアンがお互いに交尾して、最後は主体を餌として食らい尽くすのだろう。ものすごくピンチなはずなのにユーモラスな雰囲気があるのは、おそらくsexが小文字だからだと思う。sexが小文字だとおもしろい。なんとなくトホホな感じがある。映画だったとしても、B級映画の世界観なのかもしれない。

主体は、食われることを諦めて受け入れているように見える。逃げられない状態なのだろう。エイリアンはsexをしている。混沌とした中、もし本当にこの短歌が映画であれば、主体は急にものすごい力を発揮する可能性がある。ピンチのときに主人公が覚醒する、こういうどんでん返しは定番でステレオタイプかもしれないが、観客は定番を求めに映画館に来ていると言ってもよい。

弱いエイリアンや強いエイリアンよりもっと強い人間になる、そういう可能性が1%でも生まれてこないだろうか。と、この映画を観ている観客の一人であるわたしは、そう思う。

@hibari_ryouri
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