どこかで大きな悲しみが生まれたとき、その悲しみから遠く離れていることに強い罪悪感を覚えたりする。もう何度も何度もこの気持ちに襲われていながら毎回うまく対処できずにいる。あの年の3月も、翌日の空を見上げ涙がでた。あまりにもいつもと変わらぬ青だったから。あまりにも柔らかすぎる陽射しだったから。失われたものの重みを思えば思うほど、どこまでも軽薄な我が身のありように嫌気がさす。あの時も、またあの時も、いつもそうだった。けれど それ以上に、こんな気持ちを勝手に抱え 安穏とした場所で苦しんだふりをしてる自分が許せなくて吐き気がする。本当にどうしようもない。