口が重い期間に突入してしまった。誰かの呟きに反応したい気持ちはあれど、なぜだか言葉が霧散する。積極性がへにゃへにゃと萎んでしまう。今年に入ってずっとそんな感じ。綺麗なものばかりを見せ合うことに疲れたのかもしれない。目まぐるしく通り過ぎていく《見知らぬ日常》と そこに付随する感情の数々に手を焼いている向きもある……それもこれも好きなひと達にしか興味を持てない自分の不器用さゆえなのだけど。多くはいらない、けれど 「たったひとつ」 が手に入らない。それだけあればいいのに、どうにも手が届いてくれない。そんなふうに落胆してみせながら、永遠に掴めやしないことを 自分はちゃんと知っているんだ。
そもそもSNSは苦手で 長いあいだ頑なに拒み続けてきたのだけど、なぜだか (本当になぜだか) 突然足を踏み入れてしまい……しかし思った以上にたくさんの交流が待っていて、今後も仲良くしてほしいと思える友人にも巡り会えた。交友関係に乏しいわたしなので、この歳になって真っさらな出会いに恵まれたことを本当にありがたく思っている。けれど最近ではTLを追うのさえ苦痛になり、やや距離をとりつつ眺めている。ドロドロと流れ込んでくる苦手な話題に疲弊して、親しいひと達の呟きすら何だか穏やかに読めないのがとても悲しい。やめてしまえば途端に消える “口約束” にも似た儚い繋がりと、轟々とうねる不快な渦とを天秤にかけ、どうしようかと悩みながらもなかなか答えを出せずにいる。 「はじめる前に戻るだけ」 そう頷くのは簡単だけど、そんなのあまりに淋しいじゃないか。諦めるのは得意なくせに、めずらしく思い切りが悪いんだね?