魚屋さん

Chiaki
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近所に新しくできたスーパーには魚屋さんがある。

すべての鮮魚ではなく、その日のオススメなんかを並べて対面販売している。そこの魚が値段も手ごろでおいしい。魚はフライパンを使ってコンロで焼くのだけれど、ここの魚は新鮮だからか水分もあまり出ず身崩れしにくい。(最近買った、ニトリのフライパン用シリコン製焼き網も良い!)

だいたいいつも同じ店員さんがいて、声をかけるとぴゅっと飛んできてくれる。「はい、何にしましょう?」とハキハキとした話し方で気持ちがいい。魚屋さんのイメージにぴったりだ。いつもブリか鮭にしてしまうので、その日は悩んでカレイにすることにした。運よくタイムセール中。けれどザルに盛られたのは3切れ。

「これ、3つじゃなくても買えますか?」「大丈夫ですよ! どの部位がいいですか」

今日のは卵が多いんですよ、とひっくり返したり並べ直して見せてくれた。うーん、卵はあんまり得意じゃなくて、と正直に話したら、じゃあ少ないほうがいいですよ、と笑って、ひょいひょいと青いビニール袋に詰めてくれる。なるべく大きいのにしましょうね、と言って。

「これね、卵の色がこっちとこっちで違うんですけど、味はぜーんぜん変わりないですから。餌が違うだけなんですよ」「へ~そうなんですね、鶏のエサが違うと卵の色が変わるのといっしょですかね」「そうそう! みんなついね、オレンジのほうが新鮮そうって選びがちですけどね」

くるっと袋の端を結んで値札のシールを貼り、どうぞ!と手渡してくれる。お礼を言って受け取ると「ありがとうございます。またお願いします」と丁寧なおじぎまでしてくれる。

あとでレシートを確認すると、3つで買うよりもお得な値段にしてくれていた。値段もだけれど、この魚屋さんに行くといい買い物をしたな、と毎回思う。そういう小さな満足が暮らしにあるとちょっとうれしい。

今日はスーパーのロースかつ弁当。ここはからあげ弁当が美味しいんだけど、はじめて見かけたので冒険してみる。トースターで温め直したら衣がさくっとしていて美味しかった。魚屋さんはもう店仕舞いといったふうだったので今日は買わず。明日は土曜日、何しようかな。

@hica
思い出のまじった日記みたいなエッセイみたいなものを書いています。