裏山（と勝手に呼んでいる少し離れたところのこんもりとした林）にはジョウビタキのメスが、我が家の周りにはジョウビタキのオスが毎年やってくる。冬のあいだ、それぞれ縄張りは別だ。
白ヘルメットにオレンジ色のお腹が目を引くオスはたまに庭や駐車場でその姿を見かける。まんまるの目にまあるいフォルム。メスはジョビ子さん、オスはジョビオと鳥好きのあいだで親しまれている冬のアイドルだ。はじめて見たときはその配色の鮮やかさに住宅地でもこんなきれいな鳥が見られることにびっくりした。ツグミと似てじっと地面に佇んでいることも多く、意外に地面になじんで見つけにくい。土や落ち葉の色にオレンジがしっくりくるのだ。
ジョウビタキはそろそろ渡りが近い。先日は駐車場でその鳴き声を聞いた。坂道を下るときの自転車のブレーキ音と似ているので迷うことが多いのだが、とりあえず冬はいつでも耳を澄まし、振り返る。少し遠いかな、と思った方向を見やると、一軒家の庭木にとまったものがあった。小さな影が枝の上で尾羽をふりふり、ヒッヒッヒッと鳴いて縄張りをアピールしている。アイドルは仕草もいちいちかわいい。
こちらへやって来ないかと見つめていたが、予想は外れて民家のあいだをすり抜けるように飛んで行ってしまった。さきほどと同じ甲高い鳴き声があたりに響く。別れの挨拶かもしれない。そう思いながら薄暗いくもり空の下、耳を傾ける。
オレンジ色がよく目立つジョビオさん。ヘルメットみたいな頭もかわいい。メスは全体的に茶色っぽくて地味な配色だがそれもまたかわいい。縄張りにやってきたメジロを必死で威嚇する姿も、まったく相手にされてなくてもかわいい。
今日のごはんはゆかりチーズおにぎり。Twitterで見かけたのを真似てみる。ちょっとアレンジして梅ひじきのふりかけをプラス。昔からあるヤマザキパンのアップルパイ、これ好きだよねといまだに母に言われるやつ。確かに今も食べているし変わらず好き。