コロナ禍を経てボリュームが圧倒的に増えたせいなのか、テキストコミュニケーションが苦手なんだな、と思うようなやりとりをSNSで見かけることが多くなった気がする。そんな話してないのに、みたいな論点のズレや脊髄反射的なコミュニケーションの取り方、軽率さは誰にでも起こりうるので仕方がないことだけれど、あまりにもそれを目にする機会が増えると辟易する。悲しいことに、得意な方がそれに合わせる…というか、曲解されないように、捻じ曲げられないように隅から隅まで予防線を張った話し方をしがちで、そうなると単純に余白のある面白みが削ぎ落とされていく。要するにつまらなくなっていく。面白いな!と思った内容に対して、でもここは違う視点から見たら「炎上」するかも、イヤミを言う人が出てくるかも、みたいな感じで、常に何かを気にしてしまう。
ハイコンテクストなコミュニケーションスキルというより想像力が欠如していっているのかもしれない。それは昨今流行りのタイパにも現れるように、物事の表層の良さげなところだけを掬い取って理解した気分になることにも繋がっているのではないかな。何事も便利になり、距離が近づき、モノや情報が溢れかえっている中で、私たち人間側が処理しきれなくなってしまっているのかも。立ち止まって考える・本質を見抜くことは、おそろしくしんどくて面倒なことだから。