Y2K🦐

hifuu123
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「Y2K新書」という最高のポッドキャストがある。柚木麻子さんが好きでそこきっかけで知ったのだけれど、竹中夏海さん、ゆっきゅんさんの3人のおしゃべりは本当に好きなことしか話してなくて元気が出る。このポッドキャストの中で山ほどY2Kについて語られているのだけれど、私にとってのY2Kってなんだろうな〜…と思うと、それは「えびちゃん」かもしれないなと思った。

えびちゃんといえばえびちゃんOL。CanCamという赤文字系雑誌(今、この表現通じる?)で一世を風靡したえびちゃん。エビフィレオのCMに出ていたえびちゃん。アプワイザーリッシェやウィルセレクションの服を着てサマンサのバッグを持っていたえびちゃん……。あの時代私はJDではなくJKだったので、ポップティーンあたりを読むのが主流だったのだけれど「自分はギャルじゃない」というのは重々わかっていたのであまり熱心に読めなかった。かなり背伸びする感じではあったものの時々CanCamを買い、載っているモノの値段に絶望しながら、そのコンサバさと品の良さ、お姉さんらしさに憧れを募らせていたのだ。ハニーズでそれっぽい服を買って頑張って髪を巻いていたなぁ。

えびちゃんOLと称されるファッションは総じて「コンサバ」で「全方位モテ」と評価される。淡い色とベーシックカラーの組み合わせ、露出は控えめ。あの頃はパーソナルカラーや骨格診断なんてものは存在しなかったから、みんなが無理やりその形にハマろうとなんとか努力していたし、わたしもその一人だった。私自身の診断結果を考えると、どう考えてもあの色味は似合わないし、「モテ」たいわけでは全くなかったのになぜあんなにあの世界に憧れたのだろう?

最近えびちゃんがすっぴんから化粧する動画を見て完膚なきまでの美しさに圧倒されてしまい、あの時代を思い出してあれこれ調べていくうちに出てきた記事を貼る。

書いていることに100パーセント同意はできないが、なんとなく読んでいて思ったのは「えびちゃんOL」は実はめちゃくちゃ自分軸のファッション、オシャレだったんじゃないか?ということだ。当時のスタイリストさんはなんとえびちゃんと同世代、ディレクターの方も女性ということで、女性が作り出したブームだったということも起因しているんじゃないかな。業界の権威っぽいおっさんが作っておっさんが流行らせたものじゃなくて、きちんとその当時第一線で活躍していた女性たちが女性のことを考えて作ったブームだったのではないか、となんとなく思っている。だからこそ同世代の女性にウケたし、ああなりたいという憧れがあったのかも。ちなみに私がえびちゃんOLの年代になる頃にはそのブームはほぼ終焉しており、何が流行ってるかわからないくらい激務労働に身を置いていたのでとても切ない。そしてあの当時流行っていたサマンサタバサは赤字垂れ流しでTwitter(X)でマーケティング不足と叩かれており、ウィルセレクションはどうやらオタク向けに推しカラー展開のグッズやアイテムを作って生き残りを賭けているようである。他のブランドのその後も調べていきたいものだ…。

このメモはずっと下書きにあったのだけれど、当時のCanCamのディレクターさんががんでお亡くなりになったことを知って書き上げました。ご冥福をお祈りします。

@hifuu123
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