THE FIRST SLAMDUNKの再上映を見に行ってからずっとふわふわしている。平日ど真ん中、一応仕事しながら育児している身としては無理すれば見に行けないことはない……くらいのタイミングだったんだけど、無理して見に行って良かった。もしかしたらこれが劇場で見れる最後かも…と思うと感慨深いものがある。
私はリアタイ世代からは少し外れる。ちょうどアニメがセーラームーンの後にやっていた頃、私はどちらかというと戦う美少女戦士たちに夢中なお年頃で、スラムダンクという漫画自体も認識していなかった。高校生のある日、何きっかけか忘れたけれど(漫画喫茶とかでかな?)スラムダンクを初めて読んで、ハマった。こんな世界があるんだ…!と衝撃を受けて、お金がなかったから古本屋で完全版をちまちま買い集めて(もちろん古本屋で全巻揃えるのは難しかったので新刊とまぜこぜで買っている)、何度も何度も読み返した。すでに夢小説という世界をなんとなく知っていたけれど、自分でHTMLタグを打って夢小説サイトを立ち上げて更新するくらいにはのめり込んでいた。(当時から某くんが大好きでした。そして今も好き) 地方都市に住む女子高生が自室の片隅で、ときには携帯電話でちまちま書いていた夢小説なんて所謂黒歴史でしかないし、その当時は連載終了して10年程経っていたので、ハマっている人口も少なければ某くんの夢小説なんて本当に数えるほどしかありませんでした…。
その後大学に進学し、就職して家庭を持っていろんなことにハマるうちにスラムダンクへの興味は自然と薄れていった。新規供給もほとんどないし…。映画化が決定したと聞いた時も、待ち望んでいました!というよりは「まぁタイミングが合えば見に行くかぁ〜」くらいのノリだった。前情報をなるべく入れずに見に行った映画は最高だった。わかっている。展開も知っているのに、どうしてこんなに試合パートで心が震えるのか。明るくてバランス感覚の高いおしゃれボーイ、アヤちゃんが大好き、ってくらいの解像度だったりょーちんの半生を感じて、キャラが生きているってこういうことだ、と衝撃を受けた。そうだ、私が彼らと離れていた間も、彼らの人生は続いているんだ、と思って、気がつけばまた出戻り夢女をしていました。(夢であることは変わらない、という所に我ながら業を感じる。)
Twitterで騒いでいるうちに、世代は全然違えど某くんが好き、某高校のファンという方々にたくさん巡り会えて、当時夢小説を書いていた時の相互さんとも再会したり、一方的にファンだった絵師さんともやりとりしたのも感慨深い。そして何より、ドラマ関連で仲良くなった方々も興味を持ってくれたり、実は私も好きでした、という感想や、時々夢小説も某くんもわからないけど面白いから読んでます、というコメントをもらえてありがたい限りである。
コンテンツを好きという気持ちは、ずっと同じ熱量で一生続くわけではない。けれど埋め込まれたタイムカプセルのように、あの頃好きだったなという気持ちを掘り起こすと、付随して色んな思い出や素敵な出会いに恵まれることがあるんだな。ずっとずっとスラムダンクが好きです。