ご依頼
デザインのご依頼を3つ。これの制作の試行錯誤はnotionに個別で記事を書くことにしますが、それぞれ楽しく。
サンクスカードのご依頼は、全面箔だったので疑似でグラデとテクスチャいれてサンプルを作りました。
後日の喜びの声は /notes/a9tkeiend7 といただいたので大変嬉しかったです
二冊目の短歌集
『トウメイヒョウホン』、出来上がりました。
箱開けて、自分でも「ビジュアルつよ……」と思いましたし、画像上げたらSNSでもびっくりして下さる人も多くて、その上欲しいと言って下さる方も多くて、嬉しい限りでした。


おたクラブさんどうもありがとう。印刷めちゃくちゃきれいです。
遊び紙も、加椎さんにキラキラ具合を教えていただいて即決めした、新・星物語ミントというキラキラする紙が狙いどおり擬似小口染めの本文カラーとピッタリ合って、とてもよかったので喜んでます。

写真より実物の方がキレイ……!(当たり前
擬似小口染め

本文内に入れて小口(本の側面、紙の断面)に色を出す、擬似小口染めも、上手くいきました!
(なぜ“擬似”なのか? →本来の小口染めは、製本してから別工程で側面に色をつけるのが"本物“で、お金もかかるんですが、本文内に乗っけて印刷で入れると簡易に似た効果を出せるのです。それで擬似小口染め、と)
角丸5mmの加工を前提に、細めのフチを入れました。それがかなりいい感じです(バンザイするうさぎの絵文字
(この裁ち切れ細ふち囲い、デザイナーさんは額縁と呼ぶこともあるらしいんですが、断裁ズレがめっぽう目立つので「A4で8mm」が目立たない限界、とXに投稿されていた(記憶が確かなら…)。
なので誤差1mmを見込んで新書サイズなら4mmか5mm、と思ってつけた部分ですがやっぱり1mm程度は免れない…それでも想定内なのでヨシではあります)
角丸、重ねる時には曲線部分の径を小さく収めないとキレイに見えないのですが、そこも我ながら上手にできて、満足です。やったね
全ページデザイン違い・パーツ探し
これは本当は毒草でいきたかったんですが、いかんせん絵図のついた植物学薬学系資料を探しきれず。図版の多い野草手帳に行き当たったので、それをメインに使わせてもらいました(パブリックドメイン、著作権保護期間を過ぎた本)
他は、内容に合わせて1点ずつ探しました。
探すのはかなり時間がかかりましたが、毎晩寝る前に布団の中でインターネットアーカイブを執念深く彷徨うのは楽しかったです。探し当てた時の嬉しさがたまらなく…
例えば、「楽園」の語句に合わせてリンゴの断面図を、と探したときのこと。英語でのキーワードで検索結果に出てきたものを年代で絞り、一冊ずつ内容を見て図版のページを探しました。丸のままの図はたくさんあっても、断面図は植物図鑑でも載ってなく、苗のカタログでも載ってなく、唯一載ってた資料は使用制限がかかっていて使えず、……と方々探して収穫がない。そこから英語での検索ではなく数か国語で調べたりもし、数日かけて栽培育種のジャンルからロシア語でのリンゴの専門書に行き着いたのは我ながら快挙でした。やったね
そんなふうで、一見さりげなく入れてあるパーツは、なるべく線の雰囲気の揃ったものを厳選して使ってあるので、あちこちから引っ張った割に全体の違和感は少ないと思います。頑張りました!
notionに資料一覧をまとめてあります→あとでリンク
全ページデザイン違い・レイアウト
レイアウト作業は、初めは順調だったのですが、後半の調整で難航。
・短歌の内容に合わせて入れ込んだページ
・構成的にこの辺でドン!させようと決めて入れ込んだページがあり(開幕初っ端、中盤の時計草、見開きのナイフフォークがそれです)。
その他は開いた時にメリハリがあるように、緩急をつけて、と思いつつレイアウトしました。
この作業、試行錯誤が永遠に続きそうに思えるくらいくらい、難航しました。見た目にうるさすぎないように、背景のサイズの調整と、文字の位置、文字付属のリボンは白か黒ベタか、などなど…こっちをいじればあっちがおかしく見える、直して直してがドミノ倒しみたい。
悩んではPDFを作り、文字の見やすさ、めくった感じをチェックしたり。数パターンの色刷りイメージの擬似色に作って、色によって煩雑ではないかを見比べたり。長く時間がかかりました。
見やすさのチェックを進めていくうちに、クラフト紙にピンク色刷りよりも、タブロに青系の色が似合う気がする、と変更することにして、改めて背幅計算をして同じ3mmでホッとしたり。(この辺まだ不慣れさんですね、だって本作るのこれで人生三冊目だもの…
擬似色PDF作成、イラレ内で完結する擬似色作成(データはモノクロで表示だけ簡易に色にする)方法については、作り方をそのうちまとめたいです。需要があるかどうかは微妙。
入稿!
イラレPDFでは入稿できないので、イラレから画像出力。これはもう慣れたものです、小説228ページを画像入稿2回しているので。
600dpi・png書き出しして、私の古いイラレではRGBになってしまうのでフォトショでグレースケール化・BK100になるトーンカーブ適用(保険)パッチを当てて別フォルダ保存。一旦走らせれば終わるまでお茶飲んでいられます。楽ちん。
…と思っていたら、最初に裁ち切れ設定をミスって0mm出力してしまい(仕上がり状態を見るためPDFでは0mmで出力させていた)、自主再入稿となりました。自分で申し出て再入稿させてー!って言った場合、キャンセル返金からのもう一度仕様を指定しての発注・入稿になるらしい。面倒ですが仕方ありません。
そんなののあとで、表紙について「縮小かけたら白版の細部が消えちゃうよ」「箔押しが文字にかかってるよ、細かいところも消えるかも…」と心配性のおたさんの確認が日毎再三入ってきます。「ほのかに残ればいいよ」「クリア箔だからそれで行って大丈夫、ズレても消えても潰れてもいいよ」と逐一返事して、ようやく印刷goとなりました。
どうでもいいけどおたさんの「ではこれで行っちゃいますよ」メール、ほんとにいいんだな言質とったぞ!的に読めるのなんとかなりませんかね(これまで色々あったんだろうなぁ
箔押しを入れたので一月くらいかかるから、だいぶ待ちました。出来上がりは、ちょうどイベント前の忙しいだろう時期にかかってしまい、発送メールにはイベント関連のご案内諸注意がつけられていて、なんの関係もない私は少し申し訳ない気がしました。こういう計算も前もってできるようになりたいなぁ(不慣れなのでおいおいですね
色刷りの注意点
扉が濃すぎた。
まえにもみこさんが「タブロにスミ10%は消える、認識できるのは30くらいから」と書いてらしたのを参考に、少し濃いめ濃いめ…と調整したのが、ちょっとやりすぎた。階調の出にくいように見えたソーダを選んだせいもあるかもしれないけれど、扉の画像はかなり暗めに重く出て、これは失敗したなーと思いました。透明感がない…!
グラデの階調は出ていました、奥付けのサイドの入れた部分は消えてもいい10%〜の指定で、印刷では割と見えているので、タブロにソーダの色はそこまで溶けないみたい。
イラレでグレーベタの指定を40%からの20%刻みに設定した本文のデザインパーツは、濃淡は気にならなかったので、ここは成功と言ってもいいでしょう。もみこさんありがとう。
色刷りで画像を使うのは難しいなー 次は表紙と同じ素材にこだわらずにスッキリさせたい。
(…とここまで書いて再販のデータを直すことにしました)
再販準備
これもまた印刷に一ヶ月かかるから、先に手をつけるべきだったな…!
そんなこんなで6月の振り返りでした。