1.エレクトリカル・朝ごはん

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ピピピピ、ピピピピ、と無機質に鳴る目覚ましの音で目が覚めた。だんだん大きくなるその音はわたしをどんよりとした気持ちにさせる。わたしを朝から憂鬱な気持ちにさせた犯人の頭を思いっきり叩いて、もう一度布団に潜って眠りにつこうとする。憂鬱になった朝には毛布+布団+毛布のサンドイッチが最高。もうお腹いっぱい。気づくと夢の中。

次に目を開けると昼の11時半をまわったところだった。カーテンの隙間から差し込む光が眩しい。眠い目をこすり、鏡の前で顔を洗い、歯を磨く。少し目が覚めた。キッチンでたまごとウインナーをフライパンで焼いて、カフェインレスの珈琲を淹れる。良い香りにスッキリとした気分になる。半熟でとろっとしたたまご。ケチャップを少しかけたウインナーをぷつっとフォークで刺し、口にはこぶ。憂鬱だった朝は一瞬で幸せそのものに変わった。朝ごはんの力は偉大〜と1人で感心したが、気づくともう12時を過ぎている。これはギリギリ朝ごはんに入るよな、と心配しながら、わたしは珈琲を啜った。

@hikarinotoko
そこの、光のとこにいてね