ありがたいのだが

hikihune
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 来月職場に復帰する。信じられないし信じたくもないが本当にそうなので仕方がない。通勤鞄もオフィスで履く靴も服もエクセルの関数もWordやパワポの使い方も全部この一年半の育休でどろどろに溶けて消えてしまった。残された私は裸一貫でまた丸ノ内に戻ることとなる。おげ〜。

 風の噂に聞く職場は相変わらずのようだ。私が育休に入る一年前に採用された、エースの社員が3月末で辞めてしまうらしい。弊社はリアルに事業拡大のために新人を5人採用したら出来る中堅社員が5人辞める。まるで古事記のイザナミとイザナギみたいな世界観じゃないか?私がお前の国の民草を一日千人殺してやる。ならば私は私の国に一日千五百の産屋をたてる。

 私が社員を5人採用してやる。ならば社員5人辞めて転職する。

 でも、弊社は5人入ったら5人辞めるので永遠に人口は増えないのだ。古事記以下というか、持続性皆無というか、どちらかというと7人岬とか倀鬼みたいなんだよな。完全に呪われている。おお弊社。

 こんなことを言っているけれども、ポンコツで無能の私を今も正社員として雇用してくれている弊社には感謝しているんですよ。元上司は消えて欲しいけどそれはもはや生存競争の観点の話なので、職場に彼が必要なことは理解しているし、私が辞めないで産休育休をとることができた、この点について弊社に感謝したい。

 復帰の打ち合わせのためのアポを取り付けたら、上の者も交えてランチ会しませんか?とお誘いをいただいた。ありがてえ。ありがてえよ。涙が出てくる。ほんとにね。ありがたいんで。はは。

 でも、こういうところがほんとに皆嫌なんだと思うわけね。社員旅行とか飲み会とか新年会とかボーリング大会とかさ。休みの時間は、休みてえのよな。勿論、私もそう。口の中の苦虫の味。

@hikihune
安住の地を探して ここがわたしのインターネットの終着点、そうなったらいいのにな。