領収書の整理をしているとき、はて、この明細は何の代金だったかな?と記憶を遡る。どうしても思い出せないときは、スマホのカレンダーをチェックし、それでも分からなければ店名で検索をかける。1ヶ月ほど前のことでも、ヒントが要る。カレンダーには撮影、バイトと記入がある。領収書には、英語のイディオムから名付けられた店名。検索すると英語のサイトが出てきてしまうけど、ハッ!として、「新宿」とワードを足す。カフェのサイトが出てきた。バイト先の近くにあるカフェでホットドッグを食べたのだ。小さな紙片に、ケチャップのシミを見つけたような気持ち。隣の席には制服姿の小学生がお母さんと座っていた。このまま忘れ去られそうだった場面が次々と蘇る。
10年メモというハードカバーのノートには、日記を付けている。と言っても、2023年の年末に引き出しにしまってしまい、2024年の2月にまた引っ張り出してきた。空白が目立つ。毎日コツコツが続かない。このメモは、1ページに同じ日付10年分のメモが書ける。こちらには、カレンダーをなぞるのではなく、その日の感情を記しておこう。昨年の今日はこんなことしてたよ、とリマインドしてくれるSNSはあるけれど、そこには表面的、社会的な面しか載せていない。誰かに言い辛いこと、家でしか言えないことをメモしておこう。
昨年、アメリカへ1ヶ月の旅に出る前に、DAY ONEというアプリも入れた。カレンダーやマップと連動ができ、写真や動画も載せられる日記アプリ。これも続かなかったんだよね…と久々に開いてみたら、案外たくさんの文章を綴っていた。
今年は書く場所を増やそうと思う、と言っていた人を見習い、書き始めた「しずかなインターネット」。いろんなことを言語化する練習だと思って、あちこちでいろんなスタイルで文を綴っていこうと思う。