昨年の11月からキックボクシングのレッスンに通っている。スパーリングするようなガチなやつじゃなく、音楽に合わせて打ち込むエクササイズのようなもの。最初はひどいものだった。ステップも踏めないし、キックをすれば体が流れてふらつくし、掛け声の通りに動けない。あぁ、やっぱり無理なのかしら?と挫折しそうになったけれど、「大丈夫、慣れれば動けます!」とインストラクターのお姉さんの力強い言葉に騙されたと思って通い続けている。
今でも、スムーズに動けているわけではないし、いいキック、いいパンチが打てるようになったわけではないけれど、少なくとも体がついていかない、ことはなくなった。
「めちゃくちゃキレが良かったですね!」
「いいパンチ打ててましたよ!」
「フォームもキレイです」
こんな感じで何かと褒めてくれるので、自身にもなる。まぁ、リップサービス半分だろうけど、褒められるのは悪くない。いやいや、めちゃくちゃ嬉しい。
運動はずっと苦手だった。子供のころは肥満児でしかもチビ、走るのも遅いし、遠くに投げられないし、悲劇的にリズム感がないので、あらゆる運動ができない。特に球技は壊滅的にダメで、パスが受け取れなかったり、ミスしたりすると漏れ聞こえる「あーあ」という落胆の声が、輪をかけてわたしを運動、スポーツ嫌いにさせた。
なぜ、今、運動しているんだろう?歳をとると体力も筋力も低下するし、柔軟性も低下する。(長生きしようとは思っていないけれど)健康に歳をとるために最低限の運動はしておこうと思ったことと、やっぱり見た目を維持したい、老化に抗いたい、という思いが強い。
痩せたい、とは違う。締めたい。ぽよん、だらん、とした体型ではなく、きちんと引き締まった体でいたい。体型は努力すればある程度は維持できる。努力しても手に入らないものではないから、もうちょっと抗っていたいのだ。抗う気持ちがなくなっちゃったら、転がり落ちるようにぽよん、だらん、とした体型になっちゃうんだろうなー。