探しものはなんですか

hinata625141
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うちの近くの本屋にはプロの書店員がいる。何をもってプロとするかは人それぞれだろうけど、あくまで客であるわたしから見たプロフェッショナル、という意味で、その人を見かけると「おっ今日もプロいるな」と心の中で呟いている。

というのも、どの書店でフロアにいる書店員さんに探している本の在処をたずねると、ほとんどの書店員さんはまずレジの中にあるパソコンで検索する。だけど件の書店員さんはパソコンには向かわずそのまま迷わず該当の棚に向かい、こちらですね、とほぼ一発で見つけ出してくれる。ちなみにモールの中の書店にしては広い方かな?という店舗規模。

今日は今日発売の「現代詩手帖」という雑誌を買いに行った。でも、いつもの場所にない。毎月入荷があるので今月に限ってない、ということはないと思うけど……と思いながらフロアの書店員さんを探すと、プロがいた。話しかけて聞いてみると、素早く文芸誌の棚に移動してくれる。でもやっぱり、ない。

「いつも置いてくださってますよね。今月号、今日発売なんですけど」

「………たま〜に入ってこない時があるんですよね……今並んでないってことは入ってこなかったということだと思います。ほんとーーーに申し訳ないです。必ず入手して並べておきますので!」

と手を合わせて(🙏)謝られて逆に申し訳なく、そっか残念だけどしょうがないですよね…と言ってその場を離れた。

「現代詩手帖」の今月号は特集がパレスチナ詩のアンソロジーで、話題にはなっていたので(といっても多分わたしがウォッチしてる界隈はニッチだと思うけど笑)予約がいつもより多くていつも通りの配本にはならなかったのかもなぁ…予約しておけばよかったなぁ…とざんねんに思いつつ、単行本→文庫→マンガとぶらぶらとチェックし、最後は中学生の参考書のコーナーで子供用に何か買おうとあれこれ見比べてると、なんか見られている気配がしたので顔を上げると、棚の影からこちらを伺っているプロがいた。

「あの、先ほどお探しのお客様でしょうか…?お探しのものはこちらでしょうか?」

と言って差し出して見せてくれたのは、まさに探していた現代詩手帖今月号!

「あ!これですこれです!」

「あ、よかったです〜。これちょっと違うところに紛れ込んじゃってたみたいで、見つかったので、まだお客さまいらっしゃるかと思って店内探してました〜💦」

めっちゃいい人…😭 そもそも、わたしが来店したのが開店から1時間後とかで、まだ今日の新刊は並べ終わってない、あちこちにワゴンに乗った新刊が積まれてるような状況で、むしろわたしが来るのが早すぎたんだと申し訳ない気持ち。でもわざわざ探してくれてうれしかった😭

書店員さんのほとんどはバイトだろうし、毎日たくさんの新刊が入ってくるのだろうから、こんなふうに棚を把握できている書店員さんの存在は稀だろうと思う。あと今回のケースにしてもやっぱり一度パソコンで調べたほうが確実だなとは思ったものの笑、でもやっぱり、いてくれると嬉しいんだよね。棚を把握してる書店員さん、その存在が。

もっと書店が儲かるシステムになって、書店員さんのお賃金も増えて、プロフェッショナルな書店員さんが増えてくれたらいいのにな〜。

今日はプロに話しかけられてよかった。というのもこっちも書店通いのプロなんで、どこに何があるのかわかってるし、あるべき場所にないなら入荷されてないんだろうな、と思うだけで、今回のように雑誌とか、あと文庫や新書など、この店は絶対入荷してるはずなのに見つけられないってときにしか話しかけられないんですよ。しかもそのタイミングでプロがいるかどうかわかんないしね。なので今日は本当によかったです。今日もありがとうプロ!

今日買った本

「現代詩手帖」2024.5とベンハミン・ラバトゥッツ『恐るべき緑』

左の本は全然知らなくて、今日書店で手にとって面白そうだと思って買った本。ほんとに、こういう出会いがあるからリアル書店はぜったいになくなってほしくない。これからもがんばってお金落としますけども、とにかく書店の利益率の上がるシステムにしてほしい!

今週2度目の刺身のっけ丼!ぜいたく〜!今日はあじの刺身です。青魚大好き💕

@hinata625141
感想文置き場。たまに日記。