読む朝ドラ

hinata625141
·

もろもろ用事があって午前中から最寄りのモールへ。あれこれ用事を済ませて心のオアシスである書店に行ったら、先週行ったときにはなかった『虎に翼』コーナーができてた!出版予定されていた関連本がほぼ出揃ったということもあるのだろうけど、実際売れ行きが良いからだといいな〜。せっかくなのでわたしも全部見比べてからこちらのムックを購入。

『三淵嘉子と家庭裁判所』編・清水聡

著者はNHKの元社会部の記者さんで、いまは解説委員として「みみより!」でとらつばの解説番組にも出てらっしゃる清水聡さん。このムックの出版は朝ドラ合わせだろうけど、内容は過去に取材した内容からの引用も多く、今は亡くなられている関係者たちの証言も多く記載されていて貴重だった。とにかく読み応えがある。

とくに三淵さんがずっと担当していた原爆裁判(被爆者らが国を相手に束京地裁に損害賠償とアメリカの原爆投下を国際法違反とすることを求めた訴訟)についてはWikipediaには記載はあるけど以前読んだ三淵嘉子さんについての本には記載がなかったりして、なんでなんだろうなと思ってたのだけど、本書では本件の扱いの難しさも含め、丹念な取材ベースでわかっていることを記してくれたのでよかった。

いやしかし原爆裁判、朝ドラで描かれるだろうか? 今年のアカデミーで山崎監督がオッペンハイマーへのアンサー映画を作りたいみたいなことを仰ってた記憶があるのだけど、まさかの朝ドラに先んじられるかもしれないですね…?? 原爆投下は国際法違反、という判決を聞いたら朝から泣いてしまうと思う。でもさらっと描くにはあまりに重く、がっつり描くには恐らく資料が足りないのかなと思う(廃棄されたらしい)。個人的にはこんな裁判があったのだという史実を取り上げてほしいけど、むずかしいだろうなぁとも思ってる。

家庭裁判所の立ち上げや少年法引き下げについての攻防なんかもすごくおもしろい。現代に繋がってるな〜とひしひしと感じる。

救うべきところは救おうというのが少年法。彼らが教育を受ける機会を損失した結果だと考えてる。社会全体でそういう子供達をどれだけ掬い上げられるか。5年後10年後の治安はそこにかかってる

これはとらつばでなく『MIU404』3話の桔梗隊長の台詞なのだけど、三淵嘉子さんにもめちゃめちゃ近いスピリットを感じる。

いつも顰めっ面の守衛のおじさんまで泣かせていたという三淵さんの少年審判、ドラマで見るの楽しみだな〜

朝ドラでは今はまだ弁護士への道半ばというところだけど、これから弁護士になって結婚、出産、そして戦争、疎開――前半のほうがドラマチックになりそうだけど、三淵嘉子さんの人生を見渡したとき、法曹としてはむしろ戦後からという感じなのでドラマの後半もすごく楽しみ!

ドキュメンタリー『RBG 最強の85才』や彼女の若い頃を描いた『ビリーブ 未来への大逆転』、イギリスのサフラジェットたちを描いた『未来を花束にして』も見返したくなった。

これはお昼に食べた鰹のタタキ丼です。午前中にスーパーに行ったときは自分のお昼用に刺身を買ってくる。わたしにとって白ごはんに一番合うおかずはお刺身なので。おいしかった🙏

@hinata625141
感想文置き場。たまに日記。