たまてばこをあけてみたら

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公開:2024/10/18

浦島太郎は玉手箱を開けたことでおじいちゃんになった。わたしはどうだろう。

少なくても今の私は子供の頃を思い出して童心と懐かしさに満ち溢れている。

まい泉の玉手箱弁当を購入してみた。

パッケージが可愛かったのと玉手箱という名前に惹かれた。

笹の葉包みをモチーフにした心くすぐられるお弁当箱。

中身はかんぴょう巻、いなり寿司、煮物、カツサンドが3切。ひと目見て、子供が喜びそうだと思った。

手で掴んでそのまま食べることができる内容なのも嬉しいことだろう。

煮物は噛むとじゅわっとおつゆが口の中に広がるほどジューシィ。

いなり寿司はてりってり。つやっつや。口に入れるともちもちしっとり系。

カツサンドを持ってみると、思っていたより小ぶりで、少食の自分にはありがたいサイズ。

ボリューミーなカツサンドだったら2切でお腹いっぱいになって、いなり寿司やかんぴょう巻がお腹にはいらなかっただろうから。

口に入れて、「おっ」と目を瞠る。

さすがまい泉。「箸で切れるカツ」と謳うだけあって、すっと噛み切ることができる。

これなら、口の中に残ってくちゃくちゃすることもないし、子供が喉につまらせる心配もなさそうだ。

ひょっとしたら小さめなサイズも子供の口にも収まりやすいように計算されているのかもしれない。

ちなみにカツサンドはお弁当箱の中でビニール包装に包まれて密封されているので、万が一食べきることができなくても、かばんにしまって、少し時間をあけてから食べることも可能。

これで750円はありじゃないだろうか。

少なくても、職場内で購入できるお弁当と金額が同じなら、こちらの方がご馳走のように感じる。

わたしの舌がこども舌なだけだろうか。

そういえば、子供の頃の私は幕の内弁当のような白飯のお弁当の魅力がさっぱり分からなかった。

味付けのされていない冷たい白米は美味しくないと強く思い込んでいて、食わず嫌いを起こしていたのだと思う。

そんな子供の頃の私が遠くに住む祖母の家に新幹線で行くとき。

駅弁屋さんの前で両親から「好きなのを選んでいいよ」と言われるといつも困ってしまっていた。

だってどれも冷たい白米のお弁当ばかりなんだもの。

そんなあの頃の自分がこの玉手箱を見たら、きっと喜ぶ。迷わずこれを選ぶだろう。

東京駅からこれから新幹線に乗るあなたへ。

大人の私から子供の私へ、この玉手箱を贈りたい。