大事なこと

hiroshima
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鈴虫の音が好き。田舎にある実家を思い出す。高校生の時,祖父母と母親と暮らしてたんだけど,温かさで溢れてた空間だった。その当時,祖父母の優しさを当たり前のものだと思って,感謝をあまり伝えることができなかったことを後悔しちゃう。自分とは反対に祖父は,どんなときでも感謝を忘れない人だったらしい。88歳の同級生からその事を聞いた。よく考えれば,自分にも"さん"を付けて呼んでくれた。他の人は"ちゃん"とかだったのに。感謝を忘れず誰とでも対等な立場で向き合ってくれる人だったんだ。この事に気づいたのは葬式だった。遅いよね、ごめん。沢山のありがとうを伝えたかったよ。葬式の話なんだけど,祖父の親友は「尚ちゃんあんたと別れるのが一番つらいよ」と言いながら詩を詠んでた。どんな言葉より心に響いた。こんなにかっこいい仲間がいたんだと思うと嬉しかったし羨ましく思った。その人たちは,葬式なのに笑ってた。瞳から涙が溢れながら。どんな感情だよ。ありがとう。