以前、Xにシェアした『日本独特のUXデザインの裏にある深い意味(The deeper meaning behind Japan’s unique UX design culture)』の記事を、ChatGPTを駆使してちゃんと読んだ。(シェアした時はちゃんと読んでなかった笑)
元記事が長文なので、デザインに関わるところだけ抜粋、自分なりに要約してメモしておく。
大量の情報処理技術を持っている日本人
日本を含む東洋と西洋の大きな違いの1つが、人々が物事をどのように見ているかだ。ギリシャ哲学者は個々に焦点を当てるが、東洋の思想家はより全体的に視点を持っている。東洋の芸術家や小学生は、西洋よりも地平線の位置を高く配置した風景画を描く傾向がある。地平線を高く描けば、大地に広がる山、川、人物などの対象物をより多く含めることができる。
東アジアとカナダのデザイン(政府や大学のWebサイト)を比較すると、アジアのデザインの方がはるかに情報量が多い。どれだけ早く情報を処理できるか調査すると、情報が豊富なWebサイトでは東アジアの学生の方が、ヨーロッパ系カナダ人よりも早く目標の対象物を特定できた。
研究者は「Webサイトなどのプロダクトの情報量と、人々の大量な情報を扱う処理技術に、体系的な文化的差異がある」と結論づけた。
楽天のWebサイトが、日本と英国向けで情報の密度が異なるが、これは文化的にユーザーの情報処理技術が異なることが一因と言える。
日本人は検索バーを使わない
日本語は、漢字・ひらがな・カタカナ・アラビア数字など、様々な文字を組み合わせたもの。ラテンフォントの設計には約200個のグリフが必要になる(ドイツ語などにも対応すると約1000グリフ)が、日本語フォントの場合、適切なセットを作成するには約7000文字の設計が必要だ。
さらに日本語は、1つの文字に多くの意味を持つ文字(表語文字)である。そのため、発音しなくても文字の意味がわかり、情報を迅速に処理することができる。西洋では、Subvocalization(心の中で発音して読むこと)が一般的。
多くの文字を持つ日本語入力は面倒だから、検索バーの使用が少ない。すぐに読める(意味が理解できる)テキストリンクの方を好む。そのため、UIはさらに複雑になる。
リスク回避のために、確実な情報をほしがる
日本は常に地震や火山の噴火、津波、台風などの自然災害の脅威に晒されている。また、日本人は「道」の精神に従って行動している。道とは、柔道、剣道、合気道、茶道、華道、書道など、その「道」の熟練した技術的成長と自己成長のプロセスのことである。
それらにより、日本では不確実性を嫌い、プロジェクトの始める前に実現可能性・リスク要因の事前考慮に多大な努力が行われる。日本のレストランでは、お店の前にメニューの食品サンプルが展示されている。注文したらどんな料理が出てくるのか、事前に知ることができるので確実だ。
UXデザインにおいて、不確実性に対処する最も効果的な方法は、完全で詳細な情報を提供することだ。日本のYoutubeチャンネルのサムネイルは、西洋人にとっては雑然としているように見えるが、日本人にとっては、その動画を見たあとに期待できることが示されているのである。
日本は、世界トップクラスのハイコンテキスト文化
地理的に孤立しており、単一文化で、お互いよく知っているコミュニティの中で密接に暮らしてきた(村社会)の日本人にとって、人とのコミュニケーションを洗練させる必要があった。日本人には「和」という概念があるが、それは人々と調和的な関係を維持するために不可欠なのだ。
オランダやアメリカは正反対で、常に多文化で、深い文化的なコミュニケーションを必要しない、ローコンテキスト文化だ。言われたことをそのまま受け取る。そこにコンテキストはまったくない。
世界トップクラスのハイコンテキスト文化の日本から『絵文字』が生まれた。その前は『顔文字』が使われていた。ハイコンテキスト文化では、文字だけでは、感情・批判・励ましなどを伝えきれない。絵文字や顔文字、そのほかにも写真やピクトグラムなどは、そのようなメッセージを伝える時に必要なのだ。
日本人から学ぶ『根回し』
日本人は、様々な形式の丁寧な言葉を使う。地位が高い人に敬意を払う『尊敬語』、自分自身を謙遜する『謙譲語』、ビジネスや公共の場のコミュニケーションで使う『丁寧語』。
日本人の丁寧さからUXデザイナーが学べる1つの概念は『根回し』だ。日本人は、対立を避け、調和を保障するために『根回し』を行う。
多くの西洋のUXデザイナーは、WOWな瞬間が好きで、彼らはステークホルダーが集まる会議に出席し、Apple製品の発表のように、派手なFigmaプロトタイプをプレゼンする。そして、失敗する。
デザインを承認してもらいたいのであれば、『根回し』をした方が良い。会議の前に事前に合意形成をする。ステークホルダーと個別に議論し、フィードバックをもらい、デザインをカスタマイズする。『根回し』をするだけで、デザインの承認の可能性が大幅に高まる。
記事のまとめ
まだまだ触れていない日本の側面がいっぱいある。例えば、『侘び寂び』。あとは日本の漫画だ。日本の電動トイレも有名だ。
西洋と日本の違いは、技術的な制限と企業構造だと言う人がいるが、理由はもっと深いところにあることは、この記事でわかるだろう。
日本は歴史的に非常にユニークで、豊かだ。グローバルで活躍するUXデザイナーは、この記事で日本について説明したように、各国の過去の分析から、その国の現在の行動の理由を知ることが大事だ。そして、各国の文化から学ぶ姿勢も大切だ。