会社の昼休みに30分だけカラオケに行ってみた。カラオケ屋まで片道10分だから、休みの間に行ける。ほんの出来心というか、いけんじゃね？という軽い気持ちで挑戦してみたら案外いけた。それから週3くらいでいくようになった。
歌うという行為は、祈りに近い。自分と向き合い、自分をさらけ出す。ここにではないどこかへ、自分の声を届けてやる。届け！！！この想い！！！誰かに！！！
30分真っ暗な部屋で声を出し続けると、そんな気持ちになる。正式に祈ったことはないけれど多分こんな感じじゃなかろうかと思う。
まあ祈りだろうがなんだろうが、終わった後はスッキリする。いいストレス解消法に出会ったぞとしばらく続けた。レパートリーも増え、歌うこと自体が楽しくなってきた。ボイトレにでも通おうかしらと思っていた矢先、コロナが来て唐突に終わった。
会社は在宅勤務ベースになり、転職して全リモート勤務になり、オフィスに行かなくなった。家の近所にはカラオケ屋がない。2年ほど続け、趣味と呼べる程度には愛着があったのに、今や音沙汰もない。なんとも味気ないものだ。
コロナ以降、付き合いで一回だけカラオケに行った。すごく楽しかったが、どこか物足りなさを感じていた。
ところで最近瞑想を始めて、すこぶる調子がいいのだが、この感じ前もあったな何だっけなと考えていたらカラオケに思い至った。
私は祈りたいんだ。