クアルトと仕事

ヒツジモチ
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クアルトというボードゲームを知っているだろうか?

結構昔からあるゲームで、4×4のマスでおこなう4目並べのようなものである。ただし揃える絵柄は何でもよくて、高さが高い低い、穴があるなし、色がダークかホワイトか、円いか四角いか、の8種類ある。どのコマが自分のかというと、別に相手自分特になく、タテ・ヨコ・ナナメの4つ目を揃えてクアルトと宣言したプレーヤーが勝ちである。

で、重要なのはここからで、そしておもしろいところでもあるのだが、その置けるコマは常に相手が選ぶ。つまり、プレイヤーは負けないようなコマを相手に渡さなければいけないし、負けるときは自分が選んだコマで負けるのである。

このゲームは序盤は穏やかなのに、気がつくと、一発で即死する状況が徐々にできてきて、どの組み合わせだと揃うか常にチェックしなければいけないのだが、なにせ役が多いため、負けのコマがどれか、普通に忘れてしまうのである。

これは超マルチタスクゲームで、盤面のこと、残りのコマのこと、相手の行動のことと、やることはシンプルだが、気にすることが多すぎる。

負けるときは通常のゲームと違い、自分のポンコツプレイで負けるようなもののため、対人戦だが自分のミスで負けた悔しさが常につきまとう(もちろんそのなかには誘導されて負けたものも多分にある)。

仕事もだいたいそう。相手の超絶技巧で上手く行かないことはほぼなく、たいてい自分のポンコツミスがうまくいかない原因になったりする。マルチタスクはよくない。

このゲームは20分とかそこらの短い時間で終わる割に、頭をフル回転させるゲームでありながら、ルールは小学生でもわかるものなので、とても好きである。

私が会社の面接官とかになったら、応募者と変に質疑応答するよりクアルトしてたほうがより良く適性がわかるような気がしている(そもそも人は人を見抜く特性が備わっていないということについてはまた別の機会に話すとして)。

6600円と少々この手のものにしては高い気もするが、木でできているし、長く使えるものなので、1つあると楽しいかと思う。

@hitsujimochi
友人とPodcast「コタエナイ ラジオ」をやっています。 Twitter:@hitsujimo_chi 作ったものとか:scrapbox.io/hitsujimochi