あらすじ(Amazonより)
間宮明信と徹信は仲のいい兄弟。それぞれ立派な社会人だが、趣味、価値観、モテなさ加減も一緒のふたりは、仕事以外、ほとんど行動をともにしている。ある日、カレーパーティを企画したふたりは、それぞれちょっと気になる女性を招待する。一方、明信は会社の先輩の離婚に協力を求められ困惑。兄弟ふたりの平和な生活に変化が訪れる…。
感想
映画化してたんですね。後で見てみようかなー
さて。江國香織といえば恋愛小説!と思っていたんですが、そうじゃない作品もあるのかと手に取った1冊。
ちょうど、Twitter(未だにこう呼びたい)で「先輩は綺麗な人だった」という、視点が変われば1つの物事も全然違う話になってな…っていうマンガが話題になっていて。
「理系女ちゃん」さん作https://x.com/rikejo_chan?t=KkLIuTA2ZRjN544fUPrzRg&s=09
で。
作中で同じような例が出てくるんだけど、それがいたたまれなくて…本を閉じるくらいね、ほんといたたまれなくて。自分にも同じクセがあるよな、でもこれを変えるには読みきるしかない!と根性でページを進めていったのである。
間宮兄弟の暮らしは、ともすれば「人生降りてる」かもしれない。そして間宮兄弟自身も、そんな自分を自覚しながらもがいていて、でも変われないでいる。
なんだか神様の視点から間宮兄弟という例を通して、「あなたはどう?」と問いかけられている気持ちになった。
幸せの形も多様化して、SNSを通していろんな形の幸せが見えるようになったいま、「私の幸せが何か」にたどり着ける人はどれくらいいるんだろう?
そして「私の幸せ」は本当に私が望んでいるものなんだろうか?誰かの幸せの形を刷り込まれていないだろうか?
はからずも「人生」について考えるきっかけとなる、ほのぼの日常系を装った鈍器のような物語だった。
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