今日は朝から曇りがちで昼からはそこそこまとまった雨も降り、ようやく猛暑日の連続記録が途切れた。夜には外が少しひんやりとしていて、ようやくいつものこの時期の夏の夜が来たと思った。しかし湿度はかなり高いので、エアコンは止めることができない。
『虎に翼』で、寅子は今、仕事においては原爆裁判と向き合い、私生活においては相手を尊重しつつ自身も最も幸福になれる結婚とはという問題と向き合っている。思えば、初回から寅子は結婚や家制度に対してずっと「はて?」と自身に問い続けている。最初は女学校を卒業すれば当たり前のように嫁ぐことに対して、法律を学び始めた頃には当時の民法上において妻の権利が制限されていることに対して、弁護士になった頃は結婚してようやく一人前と認められる世間の空気に対して、そして今、年齢的な理由による結婚の意義や結婚した場合に一般的には女性が男性の姓を当然名乗ることに対して疑問を抱いている。そして今回は寅子自身の結婚に対する疑問以外にも、直明と玲美の結婚と今後の同居生活への懸念や、轟と遠藤の現在でさえ法律上の婚姻制度の枠外にある人たちの姿が同時に描かれている。結婚や家族の形は多様であること、法律上の結婚を選んだ人たちと選ばない人たちと選べない人たちとの間に差別や分断があってはならないこと、いまだに法律や制度どころか、世間の理解すら得られていない現状を改めて考えさせられた。
さっき、テレビを観ていたら、夫婦の紹介で「○○□郎さんと妻の□子さん」と言っていたので、思わず「はて?」と首を傾げてしまった。