日記の話(2024/3/6)

homachimaru
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時々SNSで見かける話題の一つに3行日記がある。これには書くためのルールがいくつかあるらしい。基本的には、就寝前に、①その日最もよくなかったこと、②その日最もよかったこと、③明日の目標を簡潔かつ丁寧に手書きする、のようだ。そうすることで自律神経が整い、リラックスして就寝できるという。3行日記ってそもそもそういう主旨のものだったのか。想像していたのと少し違っていた。他には、ポジティブなことだけ3つ書く、ポジティブ3行日記というのもあるようだ。

話は変わるけれど、日記の話題で私の中で今一番熱いのが『小右記』だ。著者は、今年の大河ドラマ『光る君へ』で秋山竜次さんが演じられている藤原実資。ドラマでは、何かと妻に「日記に書きなさいよ」「日記!日記!」と煽られているあの方である。『光る君へ』にすっかり魅了されたこともあり、ビギナーズ・クラシックス版『小右記』を少しずつ読み進めている。秋山さんの口調を想像しながら読むとより一層楽しい。もしこの藤原実資であればどんな3行日記を書くだろうか。前回の『光る君へ』のセリフから抜粋してみた。「わしを公卿にしておけばこのような事にはならなかった。先の帝は全てのことをよくご覧になっていた。わしが公卿であれば!」何だかちょっと違う気がする。

藤原実資と言えば、NHK京都放送局『京いちにち』の「もっと知りたい!光る君へ」で、今週は実資が取り上げられていた。『小右記』は、実資が生きていた当時から貴族社会の中で共有されていたという。儀式について質問があると、以前に書いた日記を実資が写して渡すこともあったようだ。平安時代のSNSやYouTubeといった趣がある。