2024年8月20日(火) 読書時間

homachimaru
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公開:2024/8/21

現在、通勤中にビギナーズ・クラシックスの藤原行成『権記』を読んでいる。大河ドラマ『光る君へ』である程度基礎ができているからか、内容が頭にスッと入ってきてとても読みやすい。訳文が最初にあるため、その後の読み下し文も古文が苦手だった私でも何となく理解できる。さすがに原文部分はざっと目を通すだけになってしまうけれど、なかなか頭に入らず何度も前のページに戻っては読み直すということはほとんどない。通勤時に読む本としては私の中では最適の一冊である。

こういった古典文学は、現代の生活とはまるでかけ離れているからか、私にとっては「軽く読める」本であることが多い。現代を舞台にした小説やエッセイでももちろん軽く読める作品はあるけれど、やはりどこか現実の自分と照らし合わせて焦燥や不安、格差を感じたり、あまりに面白くて本の世界にのめり込み過ぎたりしがちである。通勤時に読むと、現実との切り替えにいささか時間がかかってしまう。最近よく聞く現代人が異世界に飛んでしまうファンタジーでさえも、前提が現実生活からの逃避であるため、やはり自身の現実が頭の片隅にちらついて落ち着かない。そういった作品は、読書環境を整えてからじっくりその世界に浸りたい。

しかし、そうなると今度は読書のためのまとまった時間がなかなか取れない悩みが発生する。本以外にも、ドラマやアニメも全く追えていない作品が多く控えている。積ん読ならぬ積ん録である。