家電売り場のテレビのコーナーで75インチのテレビを見た。センチメートルで言うとおよそ縦100cm横165cm前後か。もし、テレビを床に敷いたなら、ちょっとしたマットくらいのサイズである。さすがに我が家には大きすぎるだろうと思ったけれど、もし4Kテレビであれば、他のハイビジョン等に比べて画面の明るさと色味が落ち着いているため、視聴に適した距離が比較的短くても良いらしい。極端な話、四畳半の部屋でも75インチのテレビを設置して視聴するのも問題無いようだ。ただ、狭い部屋だとテレビの世界というより世界がテレビという感じになりそうである。
以前、大河ドラマ『麒麟がくる』で、4Kで撮影された映像の色味が、4K非対応のテレビでは空や十兵衛の緑の着物が明るく鮮やかになりすぎて、まるで蛍光色だという苦情が当初多かったという話を思い出した。我が家のテレビでもそうで、4K対応であれば美しく豊かで深みのある色彩が楽しめたのだろうが、うちの古テレビに映るのは蛍光緑の着物を着た十兵衛で、それが想像以上に視聴の集中の妨げになっていた。4K映像に対応しているスマホの方がまだ観やすかった。ただ、数回後からは修正されたようで、こちらでもテレビの明るさを調整したこともあり、ようやくドラマ世界を堪能できるようになった。そういえばこの事はTwitterでも話題になっていて、単純に映像の問題なのにドラマまで貶すツイートや、反対に色鮮やかで何が悪い文句を言うなといったツイートも見られた。結局Xになる前からTwitterにはこういう分断を生みやすいところがあったけれど、それでもまだ当時はそれに対して押し留める力が働いて辛うじて踏みとどまっていたのに、Xになってからは分断は衰退するどころか主流となってしまった。
4Kテレビの話をしていたはずなのに、だいぶ話題が逸れてしまった。