今日の『虎に翼』のよねと轟が再会した場面には圧倒された。正確には圧倒されたというより、ああそういうことだったのかとストンと腑に落ちたという方が近いかもしれない。二人が無事で本当に良かった。よねが二人で組んで弁護士事務所をやろうと轟に手を差し出し、轟が憎まれ口をたたきながらもよねと握手を交わした時、ああこれが新しい憲法の下での新しい法曹たちの姿だと胸が熱くなった。
轟の花岡に対して抱いていた感情について、SNS、特にX(Twitter)では様々な意見が飛び交っていたが、それについて、作者ご本人がSNSで恋愛的感情を含むとSNSで明言されていた。それらの投稿を読んだ時も、私自身はそうかと納得した。ドラマの中で明確に描かれていないことに対して視聴者が行間を読み解き、様々な解釈を思い巡らせることは、ドラマに限らずエンターテイメントにおける楽しみ方の一つである。けれど、それをあえて超えて、野暮と言われるのを承知で、作り手が意図を明言するということは、少なくともその部分においては視聴者の無意識の偏見や差別に基づく独自解釈という「固定観念」を持って見て欲しくなかったと思ったからなのかもしれないし、全く違う考えがあってのことかもしれない。このことは、それこそこちらが勝手に決め付けて解釈したところで、全く意味の無いことである。