夜、森博嗣の『静かに生きて考える』(KKベストセラーズ)を読む。
森はずいぶん前から寒冷地(場所は不明。日本国内かどうかもわからない)の森の中で暮らしている。作家としての活動は減らしているらしいのだが、そういっているわりに、新刊はいまだに小説やらエッセイやら人生訓のようなものやら、日記やらなにやらかにやら、とにかくたくさん出続けている。
この『静かに生きて考える』は、日記風のエッセイのような、コラムのようなもの。森は、正論をとても筋道立てて書くひとなのだけど、それがかなり直截的で、身も蓋もないようなことを書くので、正直、苦手である。
デビュー作『すべてがFになる』は発売されてすぐに読んだけれど、よくわからなかった。続けて三作ほど読んだものの、やはり面白いとは思えず、以来彼の小説は一冊も読んでいない。
そのわりに森の書く、日記の類は昔からずっと読み続けている。自分でも不思議。