20240410 花散里

ホンスミ
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『源氏物語』「花散里」の帖を読む。

 五月雨が止んだ晴れ間の情景が風情豊かに描かれている。その情景に重ねるかのように、これまで出会ったさまざまな女性たちがよみがえってくる。光君の心もとなさ、女性たちの揺れる心、悲喜こもごもではあるのだけど、けれどもそれらが薫風と雨のしずくの中で、キラキラと輝いている。短い帖だが、それゆえに、源氏物語のエッセンスが凝縮されている。そんなふうに読んだ。

@honsumi
ネコを飼ったことはありません。