20240425 澪標

ホンスミ
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『源氏物語』「澪標」の帖を読む。

 光君の帰還。光君と藤壺との間の不義の子――冷泉帝の御代となる。光君は内大臣として政の中心へ。明石の君も、光君の娘を出産。亡き妻、葵の上との子、夕霧も宮中や東宮御所で可愛がられている。明石から一転、光君の栄華の幕明け。

 朧月夜、花散里らとの縁も続くが、この帖の主役は、やはり六条御息所か。生霊となって葵上に憑りついたイメージが強いが、これほどまでに高貴な女性であったとは。それゆえに彼女の最期がなんともいたわしい。

@honsumi
ネコを飼ったことはありません。