村上春樹の新作短編「夏帆」を読む。早稲田の大隈記念講堂で開催された「春のみみずく朗読会」で、村上春樹自身が朗読した作品。それが「新潮」の創刊120周年記念号に掲載された。 わずか12ページの掌編だが、なかなかにインパクトのある内容に驚く。「美醜」の問題というのは、短編集『一人称単数』収録の「謝肉祭」でも扱われたテーマ。とてもデリケートな問題だと思うのだが、なにゆえ村上春樹が今、こだわっているのか。その理由を知りたい。2024年五月ホンスミネコを飼ったことはありません。