綾辻行人『人形館の殺人』を読む。三十年ぶりぐらいの再読だが、ストーリーをまったく覚えてない。我ながら呆れる。本格ミステリというよりもホラー、あるいは幻想小説の趣き。その意味では、「館」シリーズの中では異色かもしれない。近年の『Another』などに近い。ディテクティブものよりも、怪しげな奇譚のほうが、綾辻氏の好み、というか本領なのかも。2024年四月ホンスミネコを飼ったことはありません。