horsewinです。なんだかんだ書いてなかった入社エントリを半年たった今、書くことにしました。ポエムっぽい内容は、はてブよりもしずかなインターネットの方があってそうなので、今回はしずかなインターネットを利用しました。
本記事は「株式会社ヘンリー Advent Calendar 2024」の21日目の記事です。
じぶんのことを少し
これまでのキャリアについて少し触れていきます。
前職は株式会社野村総合研究所 a.k.a NRIに10年近く勤めました。金融業界に在籍しており、保険事業から始まり銀行、クレジットカード、証券と幅広い事業のシステム開発に従事してきました。
NRIのイメージは、いわゆるSIerであるため手を動かさずクライアントワークメインと思われる方も多いです。一方で上司や現場、そして自己主張が功を奏して私自身はクライアントワーク以外のエンジニアリングにも深く関わってきました。関連したエンジニアリング領域とは非常に幅広くやってきました。
モバイルアプリ開発(React Native、Swift)
ウェブアプリケーション開発(フロントエンド、バックエンド問わず)
基盤開発(AWS/Google Cloud/Azure)※残念ながらオンプレはなし
特にAWSさんからは色々表彰をいただき、2023年にはJapan AWS Ambassadors として活動していました。
外部向けでは登壇もいくつかしましたが、書籍の執筆が誇れる成果かなと考えています。代表作とも言える「AWSコンテナ設計・構築[本格]入門」については、たくさんの読者の方に購入いただきました。ありがたいことに改定の機会をいただき現在鋭意執筆中です(下記のイベントで構成案もお話しました)。
入社に至った決め手
そんな私ですが、2024年6月から株式会社ヘンリーにジョインをしました。ロールはWeb engineerです。ジョインの決め手はいくつかありますが、大きい決め手は以下の3点でした。
医療に関連するドメインであること
技術とビジネスのバランスがとれていること
優秀なメンバがいることは最高の福利厚生
医療に関連するドメインであること
これは私の原体験から来た理由になります。私は小児のころから喘息やアトピーに悩まされ病院にはよく通いました。現在もこれは継続しており、アトピーに関しては毎日の肌ケアと毎月の通院が習慣となっています。
一方、近年の医療も発達してきています。アトピーについては特に進歩が大きいです。2021年にアトピー性皮膚炎診療ガイドラインが改定されたことにより、新しい薬が次々と出てきました。私が試したものとしては、JAK阻害薬のリンヴォック錠(1錠625点。毎日飲むもの)、IL-13を選択的に阻害するイブグリース(1キット5078点。2週間に1回ぐらい皮下注射するもの)などが一例です。
ずっとアトピーに悩んでいたのですが、かかりつけ医の先生が変わられた際に上記の薬剤を試してみないか?という提案を受けました。その結果、症状がかなり改善しました。ただし、これらの薬剤のネックは薬価の高さです。とにかく高いです(リンヴォック錠でいうと625点=6,250円*3割=1,875円が毎日かかるイメージ)。しかし、選択肢を知らなければ伝統的療法である保湿とステロイド頼りになります。このような選択肢があることを知れるだけでも非常にたすかるものです。この経験をして症状が改善されたときにふと感じました。ほかの患者も同じような提案はされているのだろうか?と。
医療現場は常に忙しくて慌ただしいイメージがあります。しかし、慌ただしい状態では患者へ向き合う時間が減ってしまうのが一目瞭然です。つまり、医療従事者の時間を確保することが良い医療体験につながるのではないかと自身の経験から考えました。ここにリーチする事業に貢献することで自分ごととなるモノづくりができるという考えにいたり、医療に関連するドメインを次のステージの第一候補に据えました。
技術とビジネスのバランスがとれていること
ここまで長くなってしまいましたが、一番の理由は述べたので残りはさらっと笑
2つ目はシンプルです。技術はあくまで達成したいビジネスゴールにおけるツールであり、課題解決のための道具です。一方でエンジニアとしてレガシー技術を触り続けるのは辛いものがあります。また、技術負債もしっかりと返済計画を立てて対処していきたいものです。そのため次の内容を軸としました。
ビジネス達成のためとはいえ既存のレガシー技術に固執せず、必要あらば積極的に適切な技術を選択していけること
塩漬けすることで機能開発できるが、後から負債としてジワジワくる
技術に固執し過ぎず、ビジネス達成のために一定の線引きができていること
Kubernetesだ、マイクロサービスだ!とはならず、何をしたらSpeedyかつSustainableに顧客に価値提供ができるか
ようはバランスが大事というやつです。
優秀なメンバがいることは最高の福利厚生
最後もシンプルですね。常に刺激を感じ、コンフォートゾーンではなくラーニングゾーンに身を置くことを意識しました。ラーニングとはいってもいろんな切り口がありますが、やはり人から受ける刺激が一番です(個人の意見)。
入ってみた結果、エンジニアとして非常に尊敬できるメンバーがたくさんいました。ヘンリーにはWildcard Engineerという一見謎めいたポジションの人がいます。しかし、名前の通りでマジでなんでもできてビビります。同じチームの縣さんの万能性と突破力にはかなり刺激を受けました(もちろん他のかたからもたくさんの刺激を受けています)。
シンプルに書くつもりが長くなってしまいました。ポエムということで割り切って、今の話を少しだけしたいと思います。
入社後にしてきたこと
Web engineerとして参画しているので機能開発をメインにやってきました。もともとの経験もあったので、フロントエンドやバックエンドを問わず幅広くやってきたかなと思います。ヘンリーの技術スタックはwhat we useで公開されています。Server Side Kotlinである点以外は比較的わたしのバックグラウンドと近い技術スタックであり、サッと開発に取り組んでいくことができました。
ドメイン知識についてはまだまだなところがあります。キャリアのほとんどが金融ドメインでやってきましたが、医療ドメインはやはり難しい領域だなと日々感じています。ヘンリーにはいわゆるBizDevとは別に、ドメイン知識を有したドメインエキスパートが開発チームに組み込まれています。自身の知識不足を補っていただきつつ、特定の医療機関様やHenryを利用いただいている医療機関様全体への価値提供ができたなと感じています。
フロントエンドとバックエンドのリポジトリへのPull Requestとしては下記画像です。これ以外にもリポジトリはあるのですが本質的な機能を提供するリポジトリで絞ってます。これが多いか少ないかはさておきですね笑
ヘンリーのざっくり構成はこちらの資料から見れます。
今後やっていきたいこと
前述した通り、現在はWeb engineerとしてHenryというサービスの機能開発や機能理解に注力しています。一方、私としてはSRE(Site Reliability Engineering)をチームにインストールする動きも好きだったりします。しかし、自分たちが安定稼働させたいアプリケーションのことを深く知っておいたほうがいずれSREs(SREを実践する人)としても価値を発揮できると考えています。そのため、まだまだ機能開発をするWeb engineerにとして活動をしていく所存です。
そのあとに自身のキャリアや事業成長に合わせ、より迅速な価値提供ができるように振る舞っていく予定です。
2025年も引き続き、頑張るぞい。
番外編
視野を広げるための外向けの活動は制約がない弊社です。外向け活動は継続して実施しました。
2025年は会社のプロダクトや活動に係る内容も含めて発信をしていきます。乞うご期待ください。