分断、という言葉を最近よく聞く。富裕層と貧困層。右と左。資本主義と社会主義。信仰と無信仰。高齢者と若年者。それはいろんなところであるのだろう。
なぜ分断が起きるのか。それは、自由、という価値観と関係している気がする。
昔はみんなに合わせる、と考える場面でも、今は無理に合わせず自由でいよう、という気風が促進されていると感じている。
同じ価値観で集まり、まとまっていると心地よい。その結果、異なる価値観から自然と遠ざるよう行動している自分がいる。
それでも、世界はつながっている。違う価値観と机を並べる時もある。そんなとき、ことさら分断、という言葉がクローズアップされているのではないか。
自由の尊さが強く認知される時代。そのため、自由でいられない場面に強く反発するようになった。結果、折り合いがつけられなくなって、分断が生まれる。そんな流れになってないか。
人間という生命システムの宿業な気がして、少し悲しい。