夕飯のカレーが余るとたいてい次の日の朝ごはんになる。しかし今回は別に朝の用意があったためどうしようかと思案(そこまでのことではない)していたら、家族が「明日の夜もカレーでいい」と言う。でもさすがに家族全員分はなかったのでふと思いついて、カレー南蛮蕎麦にすることにした。お出汁やめんつゆでのばしてしまおうという作戦。なんとなく、これまでカレーリメイクというものをしたことがなく、雑誌やなんかでカレーを大量に作って数日分使い回すなんて記事を見ても、ふーん、で終わっていた。これはただのカレーをカレー南蛮蕎麦にしたというだけの話なのだが、地味な初体験だったのである。そしてそれがとてもおいしく、家族大絶賛であった。カレーより喜んでいるように見えたが、たぶんそれは彼らも初体験だったからかもしれない。なるほど、次からはカレーは大量に仕込もう。カレーにはあらゆる可能性があるのだな。
それにしても。子の給食と夕飯がかぶる問題は不思議だ。何の気なしに学校の献立表を見てみると今週カレー南蛮の予定がある。うどんと蕎麦の違いはあるけれども、偶然にもほどがある。わたしがカレー南蛮を作ったのはまったくの偶然なのに。この現象に名前をつけたい親は日本中に山ほどいるのだろう。