◎襷がけの二人 嶋津輝/表紙絵の二人が着物のせいか、頭が時代物を読んでいる感覚になってしまったが大正から昭和にかけての物語。それはさておき、面白かった!これもシスターフッド小説になるのかな。途中途中でこの描写はいらないのでは?と思うところもありつつ、楽しく読めた。
◎きらん風月 永井 紗耶子/直木賞受賞後第一作という触れ込み。受賞作がとてもよかったので期待していたのだけれど、うーん。事実が淡々と述べられていくだけで、盛り上がりも特に無く。
◎有元葉子 春夏秋冬うちの味/有元家のお弁当 共に有元葉子 著/読んでいる、というか見ているだけで満足な美しい有元葉子さんのお料理を存分に楽しめる2冊。有元節(わたしが勝手に言っているだけ)も健在。有元さんってたまに厳しいことも仰るし、それはそれはごもっともで、でも、そうは言ってもできるのは有元さんだからでしょー?なんて、厄介なモブ的文言が口をついてしまうこともあるのだけれど。お料理だけじゃなく、家事をするうえでも、生きるうえでも、有元さんが持ってらっしゃる、軸…なんて言うんだろう、背中にぴんっと伸びてる糸みたいな、柱のような、そんなものわたしも持っていたいとは思っている(そうは言ってもねーと、またわたしの中のモブがうるさく騒ぐ)『有元家のお弁当』に出てくるふんわりシュウマイが簡単でおいしそうなんだけれど「ホタテ缶を使う」とあり、「原価!!!」と思わず口に出た。