から揚げ

ハルマキ
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公開:2024/11/17

夫の実家の近くにあった精肉店が廃業してもう10年以上経つ。

夫の母はよく揚げ物をするのだが、鶏のから揚げだけはいつもその精肉店で購入していた。わたしもよく食べさせてもらっていた。きっと脳内補正込みだが、本当においしかった。衣が厚めでしっとり系、こぶりなのでパクパクと口にいれられて、なんといってもビールとの相性が最高だった。

この数年間、から揚げレシピをいくつ試しただろうか。最近のから揚げレシピの主流はざくざく系が多い(あくまで、わたし調べ)揚げたてざくざく!みたいな。違うんだわたしが求めているものは。しっとりから揚げに卵は必須。小麦粉と片栗粉の割合、下味のバランス、もも肉かむね肉か、はたまた肩肉…どうにもしっくりこない。どのレシピもおいしく仕上がるし、家族も喜んで食べてくれる。だが、「あの」から揚げとは違う。

そして昨日。またもやから揚げに挑むことにした。最近作ってよかったレシピの粉の配合をかえてみようか、それとも漬け込み時間を長くしてみる…考えつつ、レシピ本の棚を物色。するとしばらく手にとってなかった本が目にとまる。そういえばこの本のから揚げは作ったことがなかったな…。本のレシピはもも肉だったが昨日はむね肉を買ってあった。少し違いがでるかもしれないが…と思いながら、材料以外は本に忠実に作った。

揚げたてを口にした夫の一言目「え!!これ、あのお肉屋さんのから揚げみたい!!!」まじすか。「今までで一番おいしい」まじすか。自分であれこれ配合とか試してみたけど答えはここにあったのか。灯台下暗し、的な?

むね肉で作った割にしっとりしていたし、わたし自身もすごくおいしかったとは思うのだが、あともう一歩。あともう一歩な気がしている。次は同じレシピでもも肉で作ってみよう。なんだかんだ言って、試行錯誤しているのが楽しいってのもある。基本食いしん坊なんだなやっぱり。