私はえらく自己批判的な人間だ。
それ言え、とてつもなく精神的にしんどくなるときがある。
いや、というよりは、精神的なしんどさの原因が自己批判的な態度というべきだろうか。
このしんどさを克服すべく「セルフ・コンパッション」という科学的な概念について勉強している。
自己批判をやめるには、「自分自身への評価をいっさいやめて、自分に対して思いやりをもつ」のである。
とは言うものの、どうすればよいのか?
「自己批判する自分を批判すればよいのでは?」とも思ったがそれではダメらしい。
どうにかして自分を痛めつけるのをやめられるのではないかと期待して、自分を痛めつける自分を痛めつけてはいけない。その期待が十分叶えられることはない。
クリスティン・ネフ『セルフ・コンパッション[新訳版]』35P
じゃあどうするのか?
ヒントは本の中にあった。
自分自身を非難し攻撃するときは、批評する側とされる側の役割を担っている。ムチを握っている者の観点と、地面で震えている者の観点をもつことで自分が不十分であることに対する義憤の感情に浸ることができる。
クリスティン・ネフ『セルフ・コンパッション[新訳版]』29P
攻撃する人と、攻撃を受ける人。
これは自己批判をおこなう感情の構図だ。
この構図に対して思いやりを向けると、攻撃を受ける側を守るための役割を置けば良いのだと思った。
攻撃する人と、攻撃を受ける人と、攻撃を受ける人を守る人。
こうすることで、自分に対して思いやりを向けやすくなるのではないかと思った。