部活終わりの帰り道
夕日差し混む昼下がり
喫茶店のボックス席
五人の男子高校生
わたしはそのうちの一人
ぼくたちは
なんで生きているのかな
唐突に置かれる
瑞々しい問い
それは
食べるためだと思うよ
目の前のハンバーグを
鉄板がじゅうじゅうと音を立てる
間髪入れずに放たれた言葉
それはわたしの口からだった
どこで読んだか
長い修行を積んだ禅僧のような答え
そっくりそのまま友人に伝える厚かましさ
だがしかし それは今でも
一片の真理を包んでいるのだろう
長く生きただけの大人
生み出すのは
下手な言葉ばかり
わたしは
食べるために生きてきたんだ
このハンバーグを
そう言い切れるほどに
瑞々しく生きたい