昼下がり
光差す部屋
ほこりをかぶったギターが一つ
端正な顔立ち
すらりとしたフォルム
ぴんと張られた5本の糸
役目を終える直前
その紳士には
新しい役割が与えられた
思い出のタイムマシン
あなたがいるだけで思い出せる
熱心で未熟だった頃を
あなたがいるだけで思い出せる
夢だけで進めた頃を
思いがけず大事な役目を任された
いてくれるだけでいいのよ
とあなたは言うかもしれないけど
それでも待ち続ける
馴染みの手つきで
ひょいと持ち上げられるその日を
こそばゆいほどのやさしさで
ぽろんと弾かれるその日を