先月末まで55日ほど休職をしていた。瑕疵だらけの私のメンタルがブレイクしていることは過去にもちょくちょくあったが、「休職」は初めての経験で、とても新鮮で、チャレンジングで楽しかった。その間の事もまとめて書きたいが、今は復帰して2週間の労務が終わり、土日の休暇をようやく迎えている今の気持ちを書き記しておきたい。フレッシュなうちに書いてしまわないとこぼれ落ちてしまう言葉があるから、鮮度が高いうちに書く。今の自分はそういうものを大事にしたいので。
5月から復職して5連勤、1日だけ休みを挟んで再び4連勤。心の底からしんどかった。今までこれ以上のペースでほぼ休みなく働き続けていた自分は化け物だったんじゃないかとすら感じた。まあそれはモードを切り替えずにずっと「労働モード」でいただけで、実際はすごくもなんともないのだけど。
何がしんどかったか。わかりやすいのはリズムの変化。毎日家にいた暮らしから(30分遅い出勤にしたのでだいぶマシだったが)毎朝同じ時間に外出できるよう整えて、電車に乗って出勤して帰ってくる暮らしへの変化。特に帰りが億劫で、家まで帰る元気が出なくて毎日うだうだと会社に残り続けている日々だった。連勤最後の夜はもう帰るのが無理すぎて、そのままカプセルホテルに泊まってしまった。
(ちなみにカプセルではスーパーで買ったがっつり弁当とコーヒーゼリーを食べて、1時間岩盤浴で意識を失った後のんびり人工温泉に浸かり、フリードリンクのラムコークを飲みながらマッサージャーに揉まれ、その後カプセルで夜3時までだらだらと夜更かしして寝落ちした。起きたら大分気力の消失はマシになっていた。ナイス)
あと8時間の労働をちゃんと続ける気力の維持がしんどかった。適度なおやつ休憩や休めるタイミングで負荷を積極的に減らしていたけども、そもそも8時間仕事モードでいる気力の消耗には勝てず。あと冷房で体が冷えたり(対策済)、毎日自分の仕事をふりかえって「合格」が出せる程度の実践を復職後はやろうと決めていたので、そもそも疲労度が今までとは全然違ったり(でもこれからは、この疲労を織り込んで自分の疲労度管理をしていかねば…)。
そして何より、休職中に大事にしていた「自分の時間」というやつがほとんど消滅したことがもう、非常に心によろしくなかった。休職前は「そんなもんはなくて当たり前」と思っていたのでしんどさにはつながらなかったが、休職期間を通して自分が、読んだり作ったり書いたり、そういう時間のために生きている事を心底わからされたので、仕事がある日はそこに向かうエネルギーが全部奪われてしまう現実がとてもとても苦しかった。眠りに落ちるまでの数時間、疲れた体を横たえてぼうっとしているこの時間、なんなの...?これがあと何日続くの...? なんのために生きているの...???
20時頃に帰宅して眠るまでは「休息」ではなく「次の仕事の待機時間」だった。感情は日中使い果たして何も残っておらず、心も頭も動かないままスマホを眺めて何かを減らす時間。幸い睡眠の問題も大きくは出ず定時に出社できていたものの、連勤最終日なんかは完全に気力が消滅し、朝9時の出社後即アイスを食べるという5歳児でもやらんような分別のない行動をしていた(周りは「平和が戻ってきた」とか言って笑っていたので通常運転とみなされたよう。なんでだ)。
もちろん休職中楽しんでやっていた自炊なんて全くできず(冷蔵庫すら開けてない)、お風呂もフルコースで入れた日の方が少ない。食の関心も再びなくなって、この10日間はほぼおにぎり、カレー、カロリーメイトのローテーションで生命をつないでいた。基本はカロリーメイトで、飽きたらおにぎり、味気なくなってきたらカレーという感じ。これだけ聞いたらまだうつ状態なんじゃないか、と思われてもおかしくないけど残念ながら元気です。元気だけど非常にパワーレス。疲労。
ちなみに金曜朝のアイス、夜のホテル泊にて無事回復できたと思っていたものの、土曜は帰宅後オンラインの研修を受けてそのまま4時間爆睡してしまった。まあカプセルで4時間睡眠だったのでそれは仕方ない。でも翌日も昼近くまでゴロゴロゴロゴロ....。
うつ抜けなので、起きる気力がなくゴロゴロしてしまうのは怠惰ではなく「自分が動ける状態ではない」サインだと理解している(これ進歩)。故にちゃんとゴロゴロした。14時頃ようやくなんとか動く気力が出てきて、近くのコワーキングでこの文章を書いたり本を読んだりしている。ようやく戻ってこれた… という気持ち。快適すぎるので22時まで作業を続けて帰るつもり。そして私の復職明け初の連休は終わりです。
しかし改めて、こんなにも、働いていると自分の人生で大事ないろいろが取りこぼされていくのかよと正直ドン引きな気持ちでいる。私個人の人生を生きる余裕が全然ない。それは復職したばかりで体力がない事も関係しているかもだし、元々私が普通の人より色んなキャパが少ない事も原因かもしれない。しかし、何もできない搾りかすみたいな状態で帰宅して、明日の仕事に支障を出さないだけの回復を取るにはどうすればと思案している時なんか本当に、「なんなんだこの時間」いう情けなさしかなかった。
幸い明日は1日働けばまた休みなので、すぐ「こちら」に戻ってこれる。休職で「こちら」を思い出せたのはギフトだった。できれば人生、できる限り長く「こちら」にいたい。そう考えるとやっぱり今の、労働を生活のメインに置いた暮らしはできる限り早く卒業すべきだと思う。できるできないじゃなくやらなければ。無事元気に復職できたのは良いが、今は別の危機感で頭がいっぱいだ。
この後帰ったら日付が変わるまでにお風呂に入りおかずを作り明日の準備をして郵送の為の書類や手紙をいくつか作って明日に備えてちゃんと寝る。うんざりだ、と思いつつもそれをやる以外の選択肢は自分にはない。今はスムーズに生活を、心身を壊さないように生活を整えながら回していくしか未来をよくする手段はないのだ。悔しい。
仕事は好きだし楽しいけど、仕事に人生を奪われるのはくそったれだ。早く自分の為の時間を取り戻していかなければあっという間に寿命が終わる。一人で過ごす幸福さの中にそんな焦燥感を抱えながら、雨の降る日曜の夜を過ごしています。